大通りの喧噪から少し離れた路地裏に、川沿いに……。
ちょっとミステリアスで、とびきり幸せな空間が広がっていました。
京都へ小さな旅にでかけませんか?
豊かな余白が引き立てる
音楽と料理とお酒
「音楽があれば、いろいろある日常からいったん自由になれる気がするんです。だから、自分でお店をするなら音楽を軸にしたかった」と多田摩耶彦さん。「おいしいものとお酒のある時間が幸せ」という妻の晶子さんと二人でお店を立ち上げることを決めたとき、料理とお酒、そして音楽をテーマにすることに迷いはなかった。その場所に選んだのは、間借り営業していた丹波口[Hygge(ヒュッゲ)]と同じく築100余年の町家。二人で壁を抜いたり、新たに設けたカウンターの木を暗めのトーンで染めて周りとなじませたりと、ゆったり過ごせる空間をコツコツと作り上げたそう。
南米風BBQソースのひと皿には、ボリューム感ある赤ワインを、アンチョビとオリーブのポテトサラダ500円には深い旨みに、爽やかなエキスを感じる白ワインがしっくり。共に定番の一品。
ここを訪れた人は、まず「広すぎるぐらい広い!」と驚くかもしれない。だけど、高い吹き抜けにのびのびと響くレコードの音楽や、土間から庭を見通したときの情景など、ここにしかない心地良さがちりばめられている。「訪れた人の想像を膨らませる、遊びの部分も大切にしたくて」と笑う二人。木の引き戸をそっと開けて、やさしい〝余白〟に浸ってみたい。
店舗情報
お皿とスプーン
- 電話番号なし(予約はInstagramのDMにて受付)
- 住所京都市下京区銭屋町249
- 営業時間15:00〜21:00(ドリンク〜21:30)共にLO
- 定休日水&不定
- アクセス京都市バス「烏丸五条」バス停から徒歩4分