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飛騨地方の中心地である高山には、城下町の面影を残す古い町並や文化が息づく。
一方、パン屋やカフェが次々オープンするなど、街は活気にあふれている。
そんな新旧どちらも楽しめる春の高山へ。

写真/沖本 明 取材・文/小林明子
協力/一般社団法人飛騨・高山観光コンベンション協会

あたらしい飛騨高山、1泊2日はこう巡ってみて!

〈1st Day〉
・[体験工房Kurasi&森のカフェRabbithills]で地元食材ランチ!
・新しくなったばかりの[飛驒高山美術館]で美術品にうっとり!
・趣いっぱいの[旅館寿美吉]で、飛騨牛の晩ごはんを堪能!

〈2ND Day〉
・早起きして宮川朝市へ! 地元の方との触れ合いが楽しい! 
・飛騨の古い町並はまるでタイムスリップしたみたいで感動!
・地元の人も大好きな[Elley’sKitchen]のアップルパイを買いに!
・[ダルマベーカリー]で帰りの特急で食べるパンを買って帰ろう!

  • [体験工房Kurasi&森のカフェRabbithills]で地元食材ランチ!
  • 新しくなったばかりの[飛驒高山美術館]で美術品にうっとり!
  • 趣いっぱいの[旅館寿美吉]で、飛騨牛の晩ごはんを堪能!
  • 早起きして宮川朝市へ! 地元の方との触れ合いが楽しい!
  • 飛騨の古い町並はまるでタイムスリップしたみたいで感動!
  • 地元の人も大好きな[Elley’sKitchen]のアップルパイを買いに!
  • [ダルマベーカリー]で帰りの特急で食べるパンを買って帰ろう!

高台の1軒で地元産食材のランチを
[体験工房Kurasi &森のカフェRabbit hills]

ある日の「地元野菜と雑穀ランチ」2,200円は、紅はるかのポタージュ、ハンバーグ、十数種類の野菜料理を盛り込んだ前菜など盛りだくさん。

「廃屋同然だった建物をリノベーションしました」と話す店主の水谷豊さん。木がふんだんに使われた山荘風のカフェで、高山の景色を眺めつつ楽しめる人気メニューの一つが「地元野菜と雑穀ランチ」。季節のスープに、[飛騨高原ハム]のハムやソーセージ、飛騨牛ステーキといった肉料理から濃厚なトマトジュースまで、飛騨の食材が満喫できる。陶芸工房も併設。

観光客でにぎわうエリアから徒歩圏内ながら、高台に建つため隠れ家感を味わえる。飛騨牛ステーキやパスタランチも人気の1軒。

店舗情報
体験工房Kurasi &森のカフェRabbit hillsたいけんこうぼうクラシ アンド もりのカフェ ラビット ヒルズ
  • 電話番号
    070-2294-6564
  • 住所
    岐阜県高山市神明1-29
  • 営業時間
    10:00~15:00LO
  • 定休日
    不定
  • カード使用
  • 席数
    14
  • アクセス
    JR高山駅から車で5分

五感を刺激する美術館
[飛驒高山美術館]

ミシュラングリーンガイドブックで三つ星を獲得していた旧[飛驒高山美術館]の収蔵品を継承。その跡地に建てられたリゾートホテル内に誕生した美術館。アール・ヌーボー期からアール・デコ期、現代ガラス作家の作品が時代ごとに展示されている。時間や気温、人の動きなどに合わせて光や音、香りが変化する技術を用いたユニークな展示室も注目。写真撮影が可能なのもうれしい。

エミール・ガレの名作をはじめとするアール・ヌーボー期のガラス工芸品がほの暗い空間に浮かび上がる、幻想的な展示室。

ルネ・ラリック「シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水」。

エミール・ガレの花器「フランスの薔薇」。

アメリカで活躍したルイス・C.ティファニー作の18灯リリー・ランプなど。入館料は各種割引も。
店舗情報
飛驒高山美術館
  • 電話番号
    577-40-1007
  • 住所
    岐阜県高山市上岡本町1-124-1 サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート内
  • 営業時間
    10:00~17:00最終入館
  • 定休日
    なし
  • 入館料
    2,000円 
  • カード使用
  • アクセス
    JR高山駅から車で4分

匠の技を感じる登録有形文化財の宿
[旅館 寿美吉]


主屋正面の出格子、囲炉裏のあるロビーや書院造の床の間、2階建ての土蔵など、飛騨の匠の技が光る純高山町家造りの宿。「大正期の建築。かつては質屋で、裏通りに建てられたことから奇跡的に残ったと言われています」と、四代目の南 恒伊さん。国の有形文化財に登録された伝統家屋に宿泊できるとあって、外国人のリピーターも多い。

1912年建築、上部が長方形で下部が正方形に組まれた、高山らしい縦格子を今に伝える主屋正面。真横には土蔵が建つ。

飛騨牛のすき焼きがメインの夕食。

初めに食前酒八寸や造りなどが並ぶ一の膳が運ばれる。

他に天ぷら、焼き物、炊き合わせなどが付く。

風呂・トイレ付きの特別室、家族用の部屋など、全8室。
店舗情報
旅館 寿美吉りょかん すみよし
  • 電話番号
    0577-32-0228
  • 住所
    岐阜県高山市本町4-21
  • チェックイン/アウト
    15:00~18:00 /10:00
  • カード使用
  • 料金
    特別室17,600円〜(1室2名利用時1名あたり、2食付き、税・サ込み、宿泊税別)
  • アクセス
    JR高山駅から徒歩15分

飛騨の自然が育んだ食材をパイに
[Elley’s Kitchen (エリーズ キッチン)]

「お菓子屋さんを開くのが夢だった」という店主・織田恵里さん。3日かけて仕込む発酵バターを使用したパイ生地で包むのは、シナモンを利かせてバターでソテーした飛騨産紅玉リンゴ。うま味が濃い丹生川産トマトと飛騨牛のミートパイ、白川郷結旨豚のキッシュなど、どの品にも飛騨高山の郷土愛がぎゅっと詰められている。おやつ、食事、そしてアテにもなる逸品だ。

飛騨産のシイタケ、玉ネギも一緒にソテーして煮込んだ、飛騨牛のミートパイ630円。紅玉リンゴたっぷりのアップルパイ520円。

店舗情報
Elley’s Kitchenエリーズ キッチン
  • 電話番号
    080-3070-8537
  • 住所
    岐阜県高山市桐生町8-537
  • 営業時間
    9:00~18:00
  • 定休日
    月~木
  • カード使用
  • アクセス
    JR高山駅から車で7分

100種の焼きたてがずらり!
[ダルマベーカリー]

高温で外はパリッと、中はもちっと焼き上げるバゲットからベーグル、キッシュやカヌレまで、迷うほど多種類のパンがお出迎え。

京都の人気店で修業中に出会った、大分県出身の加藤浩矢さんと高山市出身の夏子さん夫妻によるベーカリー。店名の理由を「幅広い世代に親しまれているダルマのようになりたくて」と話す通り、渋い焼き印が目を引くあんパンや具だくさんピザ、ゴツゴツした生地に2種のクリームをたっぷり詰めたシュークリームなど、品ぞろえは多彩。開放的なイートインも併設。

左から、自家製粒餡をふんわり生地で包むあんパン230円、自家製カスタードと生クリーム入り「大あばれシュー」350円。九州出身の浩矢さんの明太子愛が伝わる、明太子バター入りバゲット、280円。
店舗情報
ダルマベーカリー
  • 電話番号
    0577-70-1222
  • 住所
    岐阜県高山市赤保木町1000
  • 営業時間
    7:00~15:00(売り切れ次第終了)
  • 定休日
    月・火
  • カード使用
    不可
  • 席数
    9
  • アクセス
    JR高山駅から車で11分

早起きして地元の名産探しへ
[宮川朝市]

街中を流れる宮川沿いに露店が並ぶ。江戸時代に始まり、明治中頃から朝市と呼ばれるように。地元の人達とのやりとりも魅力。

手作りの工芸品、餅や自家栽培野菜で作る加工品などが並ぶ朝市。使い方や食べ方を飛騨ことばで教えてもらえるのも醍醐味。

果物王国の一面も持つ高山では、秋から冬にかけてさまざまな種類のリンゴが朝市に。初夏以降のサクランボ、モモも楽しみ。

高山名物の焼きたて五平餅も買える、みだらしだんご屋の[Tocco]。売り切れになることも多いのでお早めに。
店舗情報
宮川朝市
  • 電話番号
    080-8262-2185
  • 住所
    岐阜県高山市下三之町宮川沿い
  • 営業時間
    7:00〜12:00(冬季8:00〜) 
  • 定休日
    なし
  • アクセス
    JR高山駅から徒歩10分

タイムトリップ気分で街を散策。古い町並

城下町の商人町として発展した上町と下町の三筋を“古い町並”と呼ぶ。出格子が美しい町家を活用した飲食店などが人気の的に。

伝統的建造物群保存地区に指定されている古い町並では、飛騨牛にぎりずしなど食べ歩きも。早朝は人が少なく狙い目。
店舗情報
古い町並
  • 電話番号
    0577-35-3145(高山市観光課)
  • 住所
    岐阜県高山市上三之町 他 
  • 時間
    見学自由
  • 定休日
    なし
  • アクセス
    JR高山駅から徒歩15分

もっと飛騨高山のことを知るならこちらをチェック!

一般社団法人飛騨・高山観光コンベンション協会の公式Instagramアカウントでは、飛騨高山エリアのおいしいグルメや観光スポットの他、一度は見たい絶景やお祭りまで幅広く発信中。リール動画を用いた臨場感ある投稿で、この時期だけの飛騨高山の魅力を感じてみて!

飛騨高山観光コンベンション協会


【ACCESS】大阪→高山/電車●JR大阪駅→特急ひだ・JR高山駅。大阪から約4時間20分、片道7,920円

※この記事は2025年5月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

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SAVVY5月号『北浜・中之島』
発売日:2025年3月22日(土)定 価:900円(税込)