ヨーロッパの片田舎にたたずむ小さな家を彷彿とさせる、アンティーク調の小屋。2坪半ほどの空間が花とグリーンで埋め尽くされた店内をのぞくと、店主の藍川和子さんが「一輪でも気軽にどうぞ」と出迎えてくれる。「ヨーロッパの市場では、チーズや野菜を買う感覚で花を買うことが日常という光景に感動して。特別な日はもちろん、何でもない日にも花がある生活を提案したくて」と、2017年に独立。以前は新町にあったカフェの入り口で営業していたが昨年移転。
「施工会社のガレージをお借りしていて、共有スペースでイベントができるように。季節行事と食を一緒に提案することで、お花のある日常を楽しむきっかけになれば」と、花のワークショップと同時に出張喫茶を企画するなど、ほぼ毎月のようにイベントを開催する。実際、イベントをきっかけに常連となった人も少なくないとか。フランス語で「日常的」を意味する店名の通り、今日も暮らしに寄り添う花を提案し続ける。
「深い色合いや八重咲き、フリンジなど素朴だけど個性のある子が好き。”見たことない花がある”と言っていただくことも」と藍川さん。小屋は新町時代のものを移設。石垣風にデザインした柱を新たに設け、より牧歌的なムードに。
藍川さんの作るブーケ