体質やアレルギーにより小麦粉を避けている人にも、焼き菓子の楽しみを味わってもらえる、小麦粉不使用の菓子店が最近増えています。使う米粉にこだわったり、焼成や配合で味わいや香りを引き出したり……。作り手の工夫が凝らされたお菓子は、ギフトの選択肢の一つにも！
今回は大阪にあるお店を、取り寄せ情報付きでご紹介します。

小麦粉不使用＋ビーガンの
愛らしいクッキーがぎゅっ
☑大阪・鴨野の［デパート］

　一見、何のお店？とわくわくする屋号のこちらは、スタイリストとして活動する山ノ内いつかさんが、イベントや間借り営業を経て開いたお菓子の実店舗。「小麦粉のお菓子を次第に苦手に感じるようになった」自身の体験から、小麦粉や乳製品、卵や白砂糖を使わないお菓子作りを始め、今ではざっくりと香ばしさの際立つ焼き菓子のほか生菓子やパフェなど多彩にラインアップ。キュートなスタイリングのパッケージも含め、体も心もときめくいろいろなものが詰まった”デパート“で、とっておきギフトをみつけて。

生まれ故郷の米粉で作る
実直でやさしいお菓子たち
☑枚方・枚方公園の［bakeshop.gf NeriNe（ベイクショップ ネリネ）］

　サクラの名所としても知られる枚方公園の水辺空間・水面廻廊沿いの古民家にオープンしたカフェ併設の焼き菓子店。店主を務めるのはパティシエとして働くうち、小麦アレルギーを発症した国分麻衣子さん。出身地である三重県産の米粉や太白ごま油を使う焼き菓子や、同じく三重県産の抹茶や果物を使う生ケーキ類などを幅広く展開する。「小麦粉を食べられない自分だからこそできるお菓子作りは天職」と考えるようになった国分さんが目指すのは、小麦粉不使用と気付かせない味わい。菓子の種類によっても品種の違う米粉を使い分ける、オリジナリティあふれる豊かな風味を楽しんでみて。

スーパーフードも使いこなす
ギルティフリーな焼き菓子店
☑大阪・南森町の［buddha_bake（ブッダ ベイク）］

　「家族の健康寿命を延ばす」をコンセプトに掲げる森ノ宮のカフェ［Buddha］で好評の焼き菓子部門が独立して店舗をスタート。グルテンフリー×ヴィーガンを基軸に、生地には高知の特別栽培米の米粉を用い、甘みを出すためにアガベシロップを使うなど、店主の鈴木昌江さん厳選した素材を惜しみなく使用。ベーグルやクッキーにはスーパーフードを加え、食感の楽しさも同時に演出するなど、体も心も健やかになれそうな焼き菓子がぎゅっと！

”焼き菓子らしい香り”を
丹念に追究するアトリエへ
☑大阪・長居の［米粉専門店garance（ギャランス）］

　「アレルギーだから仕方なくではなく、米粉だからおいしいと喜んでもらえるお菓子を作りたい」と話す小西 茜さんは、パティシエ修業中に小麦アレルギーを発症。現場を離れてバリスタなどとして働くうち、アレルギーを持つ人達との出会いを経て、米粉専門の菓子店を開くことを決意。なかでも大事にしているのは生地の香り。「小麦粉のお菓子のように食欲をそそる香りが出にくいため、玄米粉で香ばしさを出したり蜂蜜や果物、茶葉を加えたりしています」。工夫を重ねた焼き菓子の香りはぜひ店頭で！

写真／エレファント・タカ　島田勇子　竹田俊吾　西島 渚　原 祥子　取材・文／小林明子　下川あづ紗　杉田裕路子　SAVVY編集部

※この記事は2026年1月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

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