伝統的な京町家の母屋を利用した工芸品店［KYO AMAHARE］。そのショップスペースの奥に、重厚な蔵を生かした茶房が併設された。蔵の中は漆黒の和紙に包まれた“暗”と“静”をテーマにした空間。大テーブルの上には天井からぽとりぽとりと水が滴り、“雨と共に居るところ”という意味を持つ店名の［居雨］をそのままに体感できる。メニューは、福岡の茶酒房［万 yorozu］とのコラボによるもの。季節の日本茶と、福井の老舗和菓子店［昆布屋孫兵衛］の十七代目店主・昆布智成さんが洋菓子のエッセンスも織り交ぜた、オリジナル菓子のコースを用意する。空間、もてなし、器まで全て、感性を研ぎ澄ませじっくり味わいたい。
季節替わりの全3品、雨声2,750円より。御菓子は4種から選べ、取材時はベルガモットが香る霙羹（みぞれかん）。
はるかの皮のコンフィは季節の一煎と一緒に。
左から、季節のフルーツ、よもぎとベルガモットのギモーヴ、きな粉のバタークリームのケーキ。
テーブル上の釜の湯で淹れる季節の煎茶は、3煎いただける。実山椒やカモミールと雁金のブレンドや、30種類の無農薬の薬草を使った［万］オリジナルの万薬茶など、5種類の中から選べる。
写真／原 祥子 取材・文／平田詠子
店舗情報
居雨きょう
- 電話番号075-256-3281
- 住所京都市中京区蛸薬師通柳馬場東入ル油屋町127
- 営業時間11：00～19：00（月2回程19：00～23：30営業） 共に最終入店※要予約
- 定休日水
- カード使用可
- 席数10
- アクセス阪急烏丸駅、地下鉄四条駅から徒歩10分
※この記事は2024年7月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。
