特別な日に食べたい
“ニューノスタルジック”な洋食

「1922年にオランダ系日本人の祖父が開店し、阪神淡路大震災と同年の1995年に幕を閉じた洋食店。三代目となる孫が、創業から100年になる2022年12月24日に復活させた」。そんなストーリーを持つ[洋食パリス]。実はこれは架空の話で、このユーモアあふれる店を手掛けたのはビストロやブランジュリ、屋台レストラン、会員制バーなど、話題店の数々を作り上げた小林元気さんだ。「神戸で“発展しきっている”ところに挑戦したい」と、神戸の代表食であり老舗店も多い洋食を選んだそう。「ニューノスタルジック」をテーマに、空間もメニューも、オーセンティックな中に新しさを取り入れている。本当に歳月を重ねたような店内には今っぽい開放的なキッチン、王道の洋食メニューの中にステーキのような食感の肉肉しいハンバーグが並ぶなど、ノスタルジックと新しさを掛け合わせるセンスはさすが。「昔の洋食屋がそうだったように、ハレの日に楽しんでほしい」。特別な日におめかしして行きたくなる店が、また一軒増えた。

ハンバーグはハンバーグステーキ180g〜(100g 1,200円)と煮込みハンバーグ1,600円の2種(写真は煮込み)。ステーキの牛100%粗びきに対して煮込みは合びき肉を使い、口の中で一瞬でほどける軟らかさ。卵の薄さとライスの塩加減のバランスが絶妙なオムライス1,110円(M)。新鮮野菜サラダ600円(M)。ベシャメルのとろとろ感がたまらないマカロニグラタン1,300円(M)。週末のみランチタイムの営業あり。メニューは夜と同じアラカルトのみ。


5店舗目となる[洋食パリス]をオープンした小林さん(左から2番目)。同店のシェフを務めるのは、セロリという愛称で親しまれる倉本菜摘さん(右)。



隅々までかわいく、ユーモアも光る店内。

昭和初期~40年代のビアホールで主流だったタイプスイングカランで入れるビールや、ワインはクラシック&ナチュールと幅広くセラーにそろえる。

写真/エレファント・タカ 取材・文/SAVVY

店舗情報
兵庫・三宮
洋食パリス
  • 電話番号
    050-3091-2485
  • 住所
    神戸市中央区布引町2-2-12 MAISON ROSE1F
  • 営業時間
    11:30~12:00最終入店(土・日のみ)、 18:00~22:00LO
  • 定休日
    不定
  • クレジットカード使用
  • 席数
    26
  • アクセス
    JR三ノ宮駅、各線神戸三宮駅から徒歩12分

※この記事は2023年11月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

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