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SAVVY.jpの竹村です。

お気に入りの器が割れると悲しいです。
お気に入りほど出番が多いので、割れたり欠けたりすることも多くなってしまいます。
致し方ないことなんですが。

そんなこともあって、お気に入りの器が欠けたらDIYで金継ぎをしていました。
いわゆる簡易金継ぎというものです。
パテで埋めて漆と混ぜた金粉を塗るとても簡単なもので、
耐久力や美しさは本当の金継ぎには到底かないません。

なので本当の金継ぎをやってみたいな、と常々思っておりました。
そんな時に、金継ぎ教室と出会いました。
その名も[Kintsugi K]。
金継ぎ師として活躍される加地恭子さんの教室です。

地下鉄西田辺駅からすぐの古民家をリフォームした教室は、
懐かしい雰囲気で落ち着きます。
お伺いした日が、雨だったことも相まってとてもしっとりとした空気が似合います。

教室は、自分が金継ぎしたいものを持ち込んで作業します。
道具は教室に揃っているので、特に用意するものはありません。
(初回に筆2本の購入が必要)
加地さんが、それぞれの進捗に合わせて丁寧にサポートしてくれます。

簡単に行程を説明すると、
割れた部分を整えて接着します(小麦粉を使う!)。
錆漆というパテのようなもので隙間を埋めて研いで整えます。
そこに漆を塗って硬化させて整える、を繰り返します。
金、銀、銅、真鍮などの粉を蒔きつけて整える。

それぞれの行程で乾燥させる時間があるので、早くとも1つの修理に3〜4カ月かかるそうです。
「いくつか持ってきてもらって平行して進めます。1つだけだと1回2時間のレッスンに達しないためいくつか持って来ていただいております」と加地さん。
特に初回は作業がすぐに終わってしまうので、とのこと。
ちなみに、金の価格が高騰している今、金と銀で仕上げたい人は別途自分で購入してきてもらっているそうです。時事問題を感じます。
ちなみにちなみに、金属粉を蒔かずに漆で仕上げる方法もあるそうで、
ひとくちに金継ぎと言ってもなかなか奥深い。

実際の教室を見学させてもらうと、みなさん黙々と作業されていて、
とはいえ、どこかおだやかな雰囲気もあって、とてもいい時間が流れていました。
ときおり「先生、ここが……」と言えば、さっと加地さんが近寄ってアドバイスなり、少し手を加えたり。

金継ぎしているものも、洋皿からお椀、ガラスのマグカップなど、それぞれ。
教室というより、部室っぽいかもしれません。

入口には、加地さんによる岡本太郎オマージュの作品もありました。
金継ぎってこんなこともできるんですね。
そして金継ぎの修理も受け付けておられます。
依頼や教室の申し込みはインスタグラムのDMからどうぞ。

それではどうぞよろしくお願いいたします。

[Kintsugi K]
Instagram:https://www.instagram.com/kyokokaji_kintsugi/
料金:月2回9,000円、3回12,000円、4回15,000円

※〈編集日記〉は毎週金曜更新、次回は11/21(金)予定です。
過去記事は、ハッシュタグ #編集日記 #編集長日記 をクリック。

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