IMG_3459HE

編集長の竹村です。

お盆を直撃した、台風7号。
影響を受けた人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、わたしはかなりの影響を受けました。

息子の部活の関係で、お盆にしか休みが取れず、
一番混むであろう、8月12日〜15日で、
北海道旅行に行くことに。

ちなみに、去年も北海道を計画していたのですが、
直前にコロナに罹患してドタキャンした経緯があることを
念のためお伝えしておきます。

さて、今年は無事に北海道に行くことはできました。
が、問題は冒頭にあるように、
台風7号が、帰りを予定していた15日に直撃したことです。

出発したときから、台風が来そうだ、直撃するかも
と、うすうす気付いてはいましたが、
新千歳から関空の飛行機は、夜遅めの便を押さえていたので、
午前中に上陸して台風一過、夕方には再開するんじゃないか、
と、希望的観測を抱いておりました。

午前の便は早々に欠航のアナウンスがでていたけれど
午後便は、なかなか出てなかったんですよね。

とはいえ、結果的にご存じの通り
新千歳からの関西便は、全日全便欠航となったわけです。

さて、北の大地からどうやって帰ってくるか。
16日は、飛行機は飛びそうだけど、
各社とも、満席。
関西以外の着陸地も調べてみましたが、こちらももちろん満席。

お盆だし、そりゃまあそうですよね。

苫小牧や小樽からフェリーはどうだ?
台風につっこんでいくような航路なんで、無理でしょう。

前日に乗ったタクシーの運転手さんと、北海道新幹線の話をしていて
(札幌の駅ビルが、新幹線の駅に建て替えられるそうです)
新幹線、という手があるではないか!

まさか、北海道から陸路で帰ることは想像もしていませんでしたが
飛行機の振り替え便が取れるのは、最短で18日。
いくらなんでも日程が先すぎるので、新幹線プランを実行することに。

道央のトマムにいたので、いったん函館まで行って、
そこで1泊。
次の日に、函館から新幹線を乗り継いで新大阪まで帰ってくる作戦です。

トマムから乗るはずだった特急と鹿が衝突して
いきなり40分遅れる、という波乱から旅がスタートしました。

楽しみにしていた新千歳空港は、やっぱり行きたいと、
飛行機には乗らないけど、空港に行くことに。
(新千歳空港は、1日遊べるくらい楽しい場所なんです)
トマムは無人駅なので、切符の手配もついでにしようという考えです。

みどりの窓口で、駅員さんに
「新大阪までの切符をおねがいします」と言うのは、
なんだか緊張しました。
しかし、駅員さんはそんなに驚かなかったので
よくあることなのかもしれません。

しかし、函館から東京までの、新幹線がほぼ満席で
始発の6時42分発の、グリーンしか空いてない。
背に腹を変えられないので、奮発して購入。

函館の宿も確保して、函館まで移動して翌日に備えました。
(新千歳から函館までも3時間かかるので、北海道の大きさを実感できます)

新幹線はやぶさのグリーンは快適で、
朝早い出発だったけれど、ゆっくり寝て過ごすことができました。
(こまちとの連結に、テンション上がったり!)

しかし、東京に近づくにつれ、
東海道新幹線が大雨の影響で運転見合わせのアナウンス。

なんと!

ここから次のサバイブが始まりました。
東京から大阪に帰る方法をいくつか探したものの
結局、待つしかないとの結論に。

結果から言うと
予約していた便が運休になり、
「自由席になんとか潜り込むしかない!」
と、ホームに行ってみたのが幸いしました。

全席自由席、という臨時便が出て、
運良くそれに乗ることができ、しかも座れました。
そうはいっても、すんなり帰れたわけではなく
あちこちで停車を繰り返して、なんとか新大阪まで。
と思いきや、
「米原―京都間で11本の列車が詰まっています」というアナウンス。
京都と新大阪の間でも、相当な数の列車が詰まっているそうで、
いつ入線できるかわからないという……。

そこで、京都で新幹線から新快速に乗り継ぐ作戦に変更。
(米原から京都までも、相当にかかりました)
新快速で新幹線を追い抜いて、無事に大阪まで。

そんなこんなで、1日遅れで帰ってくることができたわけですが、
飛行機の欠航に新幹線の運休というWパンチにあうのは
なかなか貴重な体験だったかな、と思います。

ここで唐突に話が変わって、
私の祖母は、満州から引き上げてきた人で、
終戦時に20代前半。
私の父と叔父さん(当時0歳と3歳くらい)を連れて
ハルピンから日本まで帰ってきたそうです。
(祖父はすでに、満州で亡くなっていました)
もちろん父に記憶があるわけもなく、
祖母も他界してしまっているので、詳細は分かりません。

敗戦を迎え、これからどうなるか分からない状況で、
情報もまともに入らなかったと思われます。
今なら、スマホがあるので、今どうなっているか
どういう方法があるかなど、調べる手立てはたくさんあります。
(今回も、スマホがなければ、ここまでスムーズに帰ってこれなかった)
当時20歳そこそこの祖母が、どうやって日本まで帰ってきたのかを
もはや知ることはできないですが、筆舌に尽くしがたい苦労と不安があったかと。
あらためて、考えさせられました。

くしくも8月15日の終戦記念日の出来事でした。

それではどうぞよろしくおねがいします。

※編集長日記は、毎週金曜更新! 次回は8/25(金)更新予定です。
過去記事は、ハッシュタグ #編集長日記 をクリック。

Share
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
SAVVY12月号『電車旅』
発売日 2024年10月23日(水)定 価 900円(税込)