ガラス張りの窓越しに見える
小さな空間にパンがギュギュ!
「実を言うと、ここよりもう少し住宅街で、ここよりほんの少し広い物件、ほぼほぼ決めていたんです。それが……」。諸事情で借りられなくなってしまい、次に紹介された物件が現在の場所だった。そうして8坪の店としてスタートした阪口一豊さん。店内は奥からオーブン、冷蔵庫、ミキサー、作業台などを配置して、残りが自然と販売スペースになった。
お客さんが二人も入ればいっぱいの店内。ガラス張りだからか不思議と狭さは感じない。
人一人がすっぽり収まるレジ前に奥様の麻衣子さんが立ち、接客を行ったり、阪口さんから焼きたてのパンを受け取って並べたり……。それが、もう絶妙なポジショニングで!奥行きを感じさせられるよう工夫した濃淡2色のブルーの壁に設置した5段の棚とL字型の棚には毎日パンが約40種。
看板メニューの田舎パンは、水分量が多くもっちり。粉を半日以上浸水させて作る。大520円、小260円。
阪口さんの目指す昔ながらの家庭的な製法で焼くパンがギュギュっと!オープンからは総菜系と菓子パン系、夕方には食パンが窯から次々と並んでいく。文字通りパンに囲まれた空間がこんなに心地良いい。
ハード系が得意な阪口さん。「今はパンの種類を増やすのも楽しくて」。今後は旬の果実を使った天然酵母パンも作る予定。
レジ前のポジションで、パンを並べる麻衣子さん。ミニマムさゆえのメリット。メロンパン170円。
写真/米田真也 取材・文/いなだみほ
※この記事は2021年1月号からの転載です。
店舗情報
スタンドアウトベーカー
- 電話番号06-6447-0155
- 住所大阪市西区江戸堀1-10-27
- 営業時間13:00~18:30
- 定休日不定
- アクセス大阪メトロ肥後橋駅から徒歩すぐ