定期運行する寝台列車としては日本でただ一つ!
島根県・出雲市駅／香川県・高松駅～東京駅を結ぶ寝台列車、サンライズ瀬戸・出雲の上り列車に乗って、大阪から深夜の電車旅へ出掛けてみませんか?
日常から離れる幻想的な道中を堪能したあとは、レトロかわいい熱海さんぽへ。

エンジョイ サンライズ
その2 ~はじめての熱海編~

夜明けと共に到着!
レトロかわいい町さんぽ
静岡・熱海

サンライズの停車駅、熱海で下車。有名な観光地だけど、関西人にとってはあまりなじみがなく、訪れたことがない人も多いのでは？ サンライズで旅するなら、熱海には早朝に到着するので、時間を有効に使って、一日たっぷり熱海の町を満喫できる。戦国武将から昭和の文化人まで多くの人をとりこにした名湯や温泉街、海、美食がノスタルジックな姿で残っていて、そのほとんどが駅から徒歩圏内だから、弾丸旅でダイジェスト熱海巡りがかなうんです！

＼サンライズを降りたら、熱海でこう遊ぶ！／

【旅の行程】
5：43　JR熱海駅着・伊東線に乗り換え
5：52　JR来宮駅到着
6：00　朝一番で神社へお参り
7：30　海辺を散歩
8：00　干物屋さんの朝ごはんプレートを堪能
9：00　商店街を散歩
12：00　老舗の洋食店で昼ごはん
14：00　お土産探し
15：00　レトロ喫茶でおやつをいただく
16：40　新幹線でJR熱海駅出発
18：57　JR新大阪駅に到着


●大阪からの片道運賃 （JR大阪駅〜JR来宮駅）
17,240円

6：00　朝一番で神社へお参り

朝一番、熱海随一の
パワースポットへ

来福・縁起の神として信仰を集めてきた神社。圧巻なのが、御神木である樹齢2,100年の大楠。幹周23.9m、高さ約26mで現在も成長中というパワーみなぎる木を、あらゆる角度から眺められるよう随所にベンチを設置している。今秋、神楽殿を新設し、ますます人気のスポットになる予感。朝一番に訪れて、静ひつな空気を味わって。

7：30　海辺を散歩

白砂ビーチにヤシの木、海に面してホテルが建ち並ぶ光景は、これぞリゾート地という雰囲気。ビーチ沿いは遊歩道になっているので、のんびり朝の散歩をするのにもお薦め。坂道が多い温泉街を歩いていると、坂の上からお宿の間にまぶしくきらめく海が見えることも。

8：00　干物屋さんの朝ごはんプレートを堪能

老舗干物店が考えた
朝ごはんプレート

相模湾に面した熱海は、昔から干物作りが盛ん。そのなかで150年の歴史ある老舗干物店［釜鶴］が手掛けるダイニングカフェでは、新しい干物の楽しみ方を提案。ハーブを利かせたり、フライにしたりと、さまざまな食材や調理法を用いて、多彩なメニューを展開している。クラフトビールやワインなども充実しているので、朝から一杯、もかなう。

9：00　商店街を散歩

12：00　老舗の洋食店で昼ごはん

変わらぬソースが自慢の
文豪が愛した洋食

東京のレストランなどで腕を磨いた初代が、戦後まもなく、熱海では珍しかった洋食屋をオープン。志賀直哉らの文豪や地元の財界人に愛されたクラシックな店の雰囲気と味わいは、今も健在。「とにかく丁寧な仕込み」を信条に、手間暇かけて完成するデミグラスソースなどを使った洋食は、時代が変わっても、この味を目当てに訪れる常連のために変えずにいるそう。

15：00　レトロ喫茶でおやつをいただく

郷愁ただよう喫茶店で
昭和へタイムスリップ

創業した1955年から、ここだけゆっくり時間が流れているような喫茶店。戦後、米軍将校クラブで働いたオーナーの増田 博さん（写真）が、アメリカ文化の象徴だったハンバーガーを作りはじめ、店の名物に。谷崎潤一郎や三島由紀夫らの著名人が通い詰め、今では熱海のレトロスポットのシンボル的存在に！

16：40　新幹線でJR熱海駅出発。大阪へ。

ACCESS
大阪→来宮駅／電車●JR大阪駅・サンライズ瀬戸・出雲→熱海駅→来宮駅。大阪から約5時間20分。
片道運賃17,240円

☑その1 ~列車内で過ごす編~ もチェック！

写真／中村寛史　取材・文／辻歌
イラスト・題字／伊東ユウスケ