いつもと視点を変えて、アートに注目して備前エリアを旅してみたら、
ユニークな美術館やセンスあふれるカフェ、美しい景色など、心を揺さぶる
すてきな出合いがたくさんありました！

岡山県の備前エリアって？

備前、備中、美作の3エリアに分かれる岡山県でも、南東部にあたる備前エリアは古来より中四国を結ぶ地として栄えた。岡山市・玉野市・備前市・瀬戸内市・赤磐市・和気町・吉備中央町の7市町からなるエリア。美しい自然や現代アート、長い歴史を持つ備前焼など多彩な観光資源と魅力が満載。

アート散策の拠点に〈玉野市〉へ

岡山県の南端に位置する港湾都市。「瀬戸内国際芸術祭」の舞台でもあり、さまざまなパブリックアートが街中に点在する。

駅舎そのものがアート作品!青空に白黒のラインが映える
［JR宇野駅／玉野観光案内所「TAMANO Tourist Information Center」］

移動中もアートを楽しんでほしいという思いが込められた駅舎アート。瀬戸内国際芸術祭2016の作品としてイタリアのアーティスト、エステル・ストッカーが手掛けたもので、沿線の常山駅、八浜駅、備前田井駅にも異なるデザインが施されている。駅構内には、お土産品も豊富にそろう玉野観光案内所も併設。

競輪レースを観戦できるスタジアム一体型ホテル
［KEIRIN HOTEL 10 by 温故知新］

競輪や自転車をモチーフにした、カラフルでポップなデザインに心が躍る日本初の競輪場併設ホテル。老朽化で建て替えることになった［旧玉野競輪場］の歴史や記憶を受け継ぎたいと、実際に使われていたアイテムや廃材を再活用しており、館内を見て回るのも楽しい。レース開催日には室内から観戦でき楽しさ倍増。

アーティスト・face okaとコラボしたトートバッグ4,300円などを販売するショップも。

窓から競輪場を一望できる最上階の8階にあるスイートルームには、瀬戸内海を望む半露天のビューバスや広々としたテラスも。

個性豊かなコーヒーの中からお気に入りの一杯を探して
［The Corner］

「造船で栄えた時代のように町がにぎやかになれば」。そんな思いを込めて、祖父母の自宅があった場所でカフェを開いた岡本真由子さん。市内の[神崎珈琲焙煎所]から届く10種類ほどの個性的な豆をハンドドリップで丁寧に淹れ、ゆったりとした時間を楽しめる。

素朴で、とびきりおいしい！週末だけの焼菓子専門店
［belk bakes］

素材の良さを生かしたビーガンのドーナツやスコーンといった焼き菓子が並ぶ、テイクアウト専門店。目指すのは「最後のひと口を食べた後、また明日も食べたいと思える」ような、素朴な味わい。購入した商品は、系列店[belk hafen]でいただけるのもうれしい。

放置自転車を再生させた、カラフルなレンタサイクル
［アートレンタサイクル］

街の散策に便利なレンタサイクルにもアートの要素を、と完成。「終点の先へ」と名付けられたこちら（下）は、小沢敦志さんによる作品で、宇野港などに放置されていた自転車に、玉野市内で回収した鉄廃材を溶接して再生させたもの。レンタサイクルステーションも絵になる！

笑った横顔に見える？自然が作り出した造形美
［にこにこ岩］

瀬戸内海国立公園に指定されている王子が岳は、瀬戸大橋の全景や海に浮かぶ島々を一望できる絶景スポット。周辺には花崗岩の巨岩や奇岩がたくさんあり、笑った横顔に見えるというにこにこ岩は思わず笑顔になると人気。自然が作り出した芸術、実際に見ると感動もひとしお。

合わせて読みたい！

瀬戸内のかわいい7つの街へ… アートな備前エリアのすてきを探して! vol.2

写真／沖本 明　取材・文／西村円香　
協力／岡山県備前県民局（www.pref.okayama.jp/site/11 ）

※この記事は2024年12月号からの転載です。記事に掲載されている情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください