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カツオや坂本龍馬ゆかりの地など、高知市のメジャーな楽しみもあるけれど、
少し足を延ばしたエリアにも、魅力がいっぱい!
ちょっとディープなスポットを巡って、さらに高知が好きになる旅へ。

高知市の一歩先① 〈いの町・佐川町・日高村〉
仁淀川沿いで自然をどっぷり感じる旅。

川の青さに魅了され、下流から上流へドライブ

高知県の中央を流れる全長124㎞の仁淀川。国土交通省が毎年発表する「水質が最も良好な河川」に何度も選ばれている清流だ。高知在住のネイチャーカメラマンがその透明度の高い青を「仁淀ブルー」と名付け、その呼び名と共にメディアやSNSで全国的に有名に。特に上流の支流にあるにこ淵は、最高の仁淀ブルーと称されている。川沿いの国道を車で進むと、下流~中流~上流で違った景色が楽しめるのも魅力。川の流域に広がるいの町や佐川町、日高村にはIターン・Uターン組による新しい飲食店や、川辺の風景を楽しめる食堂や宿も増えており、五感が満たされる充実した滞在になること間違いなし。

仁淀ブルーの青さが際立つ 山深い神聖な秘境
☑にこ淵(にこぶち)

仁淀川の上流にあり、「にこ淵の青こそ仁淀ブルー」という声も多数。水神の化身とされる大蛇がすむという伝説が残り、かつては地元の人は決して近寄らないひっそりとした場所だった。観光客が増えた現在も入水や周辺での飲食は禁止され、神聖な空気が保たれている。入り口からにこ淵までは急な階段を下ること約10分。目の前に滝つぼが広がる光景は圧巻だ。天候や時間、水量によって色の見え方は異なり、森林に覆われた滝つぼに太陽の光が真上から降り注ぐ昼時は水面がきらきらと輝き、コバルトブルーが一層際立つ。美しい幻想的なブルーに癒やされ、心身共に浄化されていくよう。

大自然に抱かれた仁淀川上流の雄大な景色。

仁淀川の最下流に架かる名越屋(なごや)沈下橋。欄干がなく、車1台が通れるギリギリの幅で、歩いて渡ってもどきどき。近年、撮影スポットとして人気。
店舗情報
高知・いの町
にこ淵 にこぶち
  • 電話番号
    088-893-1211(いの町観光協会)
  • 住所
    高知県吾川郡いの町清水上分2976-11
  • アクセス
    伊野ICから車で60分

元料理人が作る 自家製酵母の薪窯パン
☑薪窯パン&カフェ Lisboa(リジュボア)

手前から時計回りに、マフラ1,000円、バゲット320円、レーズンのミニカンパーニュ420円、カンパーニュ880円

大阪で11年間ポルトガル料理の店を営んでいた店主のジョゼさん・塩谷さん夫妻。田舎暮らしに憧れ2022年にいの町へ移住し、自家製酵母パンの店をオープンさせた。スペシャリテはポルトガルの食事パン、マフラ。自家製酵母で発酵させた生地を約300℃の薪窯で焼き上げてライ麦の風味と小麦粉のふっくら感を引き出したパンは、かむほどにしみじみとしたおいしさが。サンドやスイーツをイートインで楽しむこともできる。

リスボン出身のジョゼ・ソーザ・ボテーリョさん(左)、塩谷はづきさん(右)夫婦と、D.I.Y.で8カ月かけて完成させた薪窯。

高知の地鶏「土佐ジロー」の卵を使ったカスタード入り。リッチな味わいのブリオッシュドーナッツ370円

店舗情報
高知・いの町
薪窯パン&カフェ Lisboaリジュボア
  • 電話番号
    088-802-7669
  • 住所
    高知県吾川郡いの町2295-9
  • 営業時間
    10:00~16:00(土12:00〜15:00)
  • 定休日
    日〜火
  • カード使用
  • 席数
    16
  • アクセス
    JR伊野駅から徒歩10分

高知の自然の恵みを 洗練のイタリア料理に
☑da zero(ダ ゼロ)

大阪や神戸のイタリア料理店で15年研さんを積んだ的場篤志さんが独立にあたり選んだ場所は、佐川町の田んぼの中の一軒家。「地球と体に優しい持続可能な店をコンセプトに、その土地でしか作れない料理を」と思った時に、山や海、川もあり、食材の宝庫である高知はぴったりだったそう。食材を生かす=シンプルではなく、イタリア料理の技法でしっかり手をかけ、高知の旬食材がもつおいしさを存分に引き出している。

メニューはコースのみ、昼4,400円~、夜6,600円~。写真は昼・夜共通の7,700円のコースより。左から、仁淀ブルー友釣あゆのコンフィ・夏野菜サラダ。低温油でじっくり火を通した後衣をつけて揚げ、アユの風味を引きたたせて。イカスミを練り込んだタリオリーニ・魚介のラグーと旬野菜のソース。キュウリとヨーグルトの冷製スープはソースにしても。

店舗情報
高知・佐川町
da zero ダ ゼロ
  • 電話番号
    0889-20-9603(要予約)
  • 住所
    高知県高岡郡佐川町丙3051
  • 営業時間
    11:00~13:00、17:00~19:00共に最終入店
  • 定休日
    火・水&不定
  • カード使用
  • 席数
    12
  • アクセス
    JR佐川駅から車で10分

仁淀川を見下ろしながら 土佐ラーメンを味わう
☑水辺の駅あいの里仁淀川

だしを取った「土佐はちきん地鶏」や豚の背ガラ、ウルメ節、ショウガ、ニンニクは全て高知県産。

いの町の名産品や地元産野菜が並ぶ仁淀川中流域の道の駅。川辺の絶景を望め、敷地内から河原に下りることも。食堂は2024年4月にメニューを一新。店主がラーメン店も営んでいることから、高知県産食材のみでスープを作った土佐ラーメンが看板メニュー。“あい”は土佐弁でアユの意味で、夏季にはアユの塩焼きも登場する。

夏場にうれしいウナギのお重も人気。鰻丼1,800円
L1290293
L1290205
L1290199
店舗情報
高知・いの町
水辺の駅あいの里仁淀川
  • 電話番号
    088-897-0097
  • 住所
    高知県吾川郡いの町柳瀬本村551
  • 営業時間
    9:00~16:00(食堂10:00~15:30LO)
  • 定休日
    なし
  • カード使用
  • 席数
    28、テラス10
  • アクセス
    伊野ICから車で40分

川辺のかわいい工房で発見! 地元素材の絶品タルト
☑タル店

取材時の文旦とチーズのタルト600円など季節のフルーツのほか、チョコなど定番のタルトも。秋にはブドウなどが登場予定。焼き菓子も人気。

名古屋のカフェで6年間働き、地元・高知にUターン後、仁淀川沿いの元保育園舎の工房でタルトと焼き菓子作りを始めた店主の西森由意さん(右)。イベント出店で評判を呼び、2023年末には工房に店舗を併設した。県内の農家直送の旬のフルーツなど素材のおいしさを生かしたシンプルで潔い味わいは絶品。Instagramで予約がベター。

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店舗情報
高知・日高村
タル店 タルテン
  • 電話番号
    なし
  • 住所
    高知県高岡郡日高村宮ノ谷668
  • 営業時間
    12:00~17:00
  • 定休日
    月・火&不定
  • カード使用
    不可
  • アクセス
    JR日下駅から車で15分

地域の名物が集まった “泊まれる”道の駅
☑土佐和紙工芸村 QRAUD(くらうど)

土佐和紙の壁紙にモダンな家具が融合した客室。

宿泊棟や温泉も備える道の駅が2023年春からリニューアル中。客室は全て、いの町が発祥と言われる土佐和紙を使ったモダンで落ち着ける空間にアップデート。お土産売り場では県内の気鋭の作家による手仕事の品を手に取ることができる。これまで通り産直所での買い物や食堂での食事、土佐和紙作り体験も楽しめ、一日中過ごせそう。

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「ため漉き」という方法で紙をすき、ランプシェードを作るワークショップ1,700円(宿泊者限定)
店舗情報
高知・いの町
土佐和紙工芸村 QRAUD くらうど
  • 電話番号
    088-892-1001
  • 住所
    高知県吾川郡いの町鹿敷1226
  • IN/OUT
    15:00/10:00
  • 定休日
  • カード使用
  • 客室
    全12室
  • 料金
    20,000円~(1室2名利用時1名あたり)
  • アクセス
    県交北部交通バス「岩村」バス停から徒歩すぐ


ACCESS
大阪→JR高知駅/飛行機●大阪国際空港→ANA・高知龍馬空港→空港連絡バス・JR高知駅。大阪から約1時間20分。

information
「どっぷり高知旅」キャンペーン実施中

高知県では「どっぷりど級の極上田舎へ」をコンセプトに、高知の魅力を体感するキャンペーンを展開。特設サイトには今回紹介したスポットだけでなく、他のお薦めスポット情報やモデルコース、体験記事も大充実! あなたにぴったりの特別な高知旅を見つけて。doppuri.kochi-tabi.jp

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写真/岡本佳樹 竹田俊吾 取材・文/天野準子 小野 遥(SAVVY)
協力/どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会 https://doppuri.kochi-tabi.jp/

※本誌掲載の商品は消費税10%を含む税込み価格です。店内飲食とテイクアウトで税率が異なります。
※記事は2024年10月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

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SAVVY12月号『電車旅』
発売日 2024年10月23日(水)定 価 900円(税込)