道後温泉エリアでは、現在アート&クラフトをテーマにしたアートフェスティバル「道後アート2023」が開催中(~2024年2月29日)。4月14日よりスタートしたエマニュエル・ムホーによる100色の紙をベースにした特注素材を使ったインスタレーションをはじめ、昨年度開催された「道後オンセナート2022」からの継続展示作品として、後期保存修理工事中の道後温泉本館では画家・大竹伸朗の「熱景/NETSU-KEI」、また、写真家・映画監督の蜷川実花、ペインターのTIDE、写真家・石川直樹などの作品が点在しているので道後の町歩きを楽しめる。
道後温泉本館
日本最古の湯といわれる[道後温泉]は、愛媛、松山を訪れるなら欠かせない名スポット。現在保存修理工事を行いながら営業しており、温泉への入り口が東側の又新殿・霊の湯棟へ移動。こちらから入れるのは、工事中の今だけの貴重なチャンス。温泉は肌に優しいなめらかな泉質で、無加温・無加水の源泉かけ流し。1階の霊の湯を利用できるのでぜひ入浴もあわせて楽しみたい。
- 電話番号089-921-5141
- 住所愛媛県松山市道後湯之町5-6
- 料金420円(5月1日から460円に変更)
- 定休日不定
- アクセス市内電車道後温泉駅から徒歩5分
- 公式HPhttps://dogo.jp
アート「熱景/NETSU-KEI」に覆われた道後温泉本館
道後温泉本館の後期保存修理工事の期間中、建屋をすっぽり覆うテント膜を、宇和島在住の画家の大竹伸朗が作品化。テーマは水・熱・光、また人や街の生み出すあらゆる「エネルギー」。温泉には地中から天界へと通じる宇宙的イメージがあり、道後に湧き続ける「湯」のイメージから色と形を通して尽きぬエネルギーを表現している。※2023年10月末(予定)まで
道後商店街を彩る100色のインスタレーション
フランス生まれの建築家でアーティスト、デザイナーのエマニュエル・ムホーが制作したシンボル作品「100 colors no.42」。道後商店街の約150メートルの長さの紙をベースにした特注素材を使って100色のグラデーションで色鮮やかに彩った、これまでの風景を一変するようなインパクトとスケール感のある大規模なインスタレーション作品。
床に敷き詰められた蜷川実花ワールド
道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭の「ハダカヒロバ」に、約230点の花の写真を設置。蜷川実花初となる、屋外の床面にも写真を用いた大規模なインスタレーション。また、2種類のオリジナル提灯で広場を装飾し、昼夜で異なる雰囲気に。
銀行の窓を使ったストリートギャラリー
写真家・石川直樹が、2022年春から秋にかけて行ったヒマラヤの8000メートル峰6座の遠征のうち、世界第三位の標高を誇るカンチェンジュンガで撮影した写真「Windows for Kanchenjunga」を展示。道後の入り口にある金融機関3行庫の連携によるストリートギャラリーとして、登山の軌跡を綴る。
「CAT」を探索!
ペインター・TIDEの代表的アイコンである「CAT」が町を徘徊。どこにあるかは探してみて!
- 期間2023年4月14日(金)〜 2024年2月29日(木)
- 問い合わせ089-921-0101(事務局:松山市道後温泉事務所内)
- アクセス大阪→伊予鉄松山駅○大阪国際空港→飛行機・松山空港→ 空港リムジンバス・伊予鉄松山市駅。大阪から約2時間、片道運賃23,490円〜
主催:未来へつなぐ道後まちづくり実行委員会
企画プロデュース:パイラル/株式会社ワコールアートセンター
道後アートと一緒に巡りましょ
道後温泉近辺
ミカンラバーにはたまらない!よりすぐりの愛媛柑橘専門店
道後商店街へ入ってすぐのところにある[10 FACTORY]。誰がどのように作ったか分かる安心感にこだわって、柑橘の産地や品種別にあらゆる楽しみ方を提案。お薦めは、旬の品種をセレクトしたみかんジュースのお試し3種セット。品種ごとの味の違いを飲み比べて確かめてみて。果皮と果肉を瞬時に分離させるインライン搾汁製法で作るミカンジュースは、柑橘そのものの味を感じられる100%無添加。ミカンプリンやミカンバター、ドライフルーツ、ドレッシングなどのアレンジ商品もあり、お土産探しも楽しくなるはず!
小ぶりなグラスで提供されるお試し3種セット。プレミアム700円。撮影時は、不知火、ブラッドオレンジ、果試28号。スタンダード500円もあり。
- 電話番号089-997-7810
- 住所愛媛県松山市道後湯之町12-34
- 営業時間9:30〜19:30
- 定休日なし
- アクセス市内電車道後温泉駅から徒歩すぐ
- Instagram@10factory_dogo
石本藤雄のショップで北欧×和の世界にときめく
マリメッコやアラビアで長年活躍した愛媛県出身のアーティスト・石本藤雄さんが手掛けるギャラリー兼ショップ。日本の物作りに注目し、砥部焼の器や今治タオル、手ぬぐいなど国内の生産者とコラボレートしたプロダクトを少しずつ発表している。ここではその商品を実際に手にとって見ることができる。石本さんならではの感性と日本らしさを掛け合わせたアイテムは抜群のセンスが光り、眺めているだけでも心が躍る! 道後温泉の裏手から宝厳寺へ向かう途中の上人坂沿いにあるので、道後の散策がてらぜひ足を延ばして。
ナデシコとヒメジオンの花をモチーフに描いた小皿各1,650円は、お土産にも人気。
- 電話番号089-993-7497
- 住所愛媛県松山市道後湯月町3-4 上人坂テラス
- 営業時間11:00〜17:00
- 定休日月〜木(祝は営業)
- アクセス市内電車道後温泉駅から徒歩5分
- Instagram@mustakivi.jp
松山城近辺
英国スタイルの老舗で甘い、幸せなひとときを
1988年創業のケーキ店&カフェ[GRAYS]。35年前にイギリスで買い付けたアンティーク家具と雑貨が並ぶ店内は、オープン当初から変わらないというから驚く。濃厚かつクリーミーな通称“メイドオブオーナー”のベイクドチーズケーキや、ぷるんっとしたゼリーに旬のフルーツを閉じ込めた季節のタルト、ふわっと軽い口溶けのクリームで包んだチョコレートケーキなど、言わずと知れた看板ケーキもたくさん。ここのケーキの変わらない味を求めて、あらゆる世代の人が足しげく通う。夏季限定のかき氷も、見つけたら食すべし!
- 電話番号089-943-5700
- 住所愛媛県松山市千舟町4-6-2
- 営業時間10:30〜18:00LO
- 定休日水&第3火
- アクセス伊予鉄道松山市駅から徒歩6分
- Instagram@givgrays
昭和22年から受け継がれる、松山随一のソウルフード
一本奥に入った細い路地にひっそり掲げられている店名[アサヒ]ののれんが目印。1947年に曽祖父が創業し、現在は四代目となる川﨑哲子さんがしっかりとその味を守り継いでいる。店内の雰囲気も創業時からほとんどそのままで、2世代、3世代にわたって通い続けている人も昔のままと口をそろえるそう。メニューも、ずっと変わらず鍋焼きうどんといなりずしの二つのみ。うどんはイリコと昆布でとっただしに、砂糖としょうゆで煮込んだ牛肉と揚げの甘みがにじみ出した優しい味わい。麺も練り物などの具材も軟らかめでするするっと食べられ、優しい甘さに体の内側からじんわりと癒やされるよう。
- 電話番号089-921-6470
- 住所愛媛県松山市湊町3-10-11
- 営業時間10:00〜17:00※売り切れ次第終了
- 定休日火・水
- アクセス伊予鉄道松山市駅から徒歩10分
写真/善家宏明 取材・文/宮内亜弥
※この記事は2023年6月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。