大通りの喧噪から少し離れた路地裏に、川沿いに……。
ちょっとミステリアスで、とびきり幸せな空間が広がっていました。
京都へ小さな旅にでかけませんか?
多彩なロゼワインと共に
色気漂うカウンター
パティシエとして活躍し、フランス菓子から現地の文化に興味を持った坂根隆文さん。毎年のように渡仏し、ビストロやカフェの「色気のある空間や過ごし方に引かれました」と話す。[Brasserie Café ONZE]、[CANTINE AU DISCO]で料理人のキャリアを積み、「ひと目見て、自分が立っている景色が浮かんだ」という物件をリノベーションして独立。
吹き抜けの開放感も心地良い。
美学が凝縮されたディスプレイ。
ゆったりとした大理石のカウンターに、店名ゆかりのゴールドのアイテムやドライフラワーなどが並び、新しいお店とは思えないビンテージ感を醸し出す。エレガントな空間ながら、メニューはシャルキュトリやコンフィなど骨太。「古典料理や郷土料理が好きで、自分なりに分解再構築したい」と坂根さん。約10種のグラスワインのうち3~5種を占めるほどほれ込んでいる、多彩なロゼをぜひ合わせてみたい。そして、元パティシエならではの生地作りが光るクレープやガレットも。「いろんなものが混ざることで、この店だけの情緒が生まれたら」。そこはきっと、かつて自身がフランスでシビれたすてきな場所に違いない。
海が香り立つようなブイヤベース。赤エビや牡蠣、鯛やフグを合わせ複合的な旨みに。隠し味のペルノーが華やかな香りをプラス。旬魚のブイヤベース2,000円
誰もが夢心地になる、焼きたてクレープ。3日間低温熟成させた生地が味わい深い、塩バターキャラメルのクレープ900円。
力強い色味に反して、ライトボディでスルスル飲めるオーストリアの『ヨハネス・トラプル ニーダーエスタライヒ ロゼ2019』1,000円。
d’or(黄金の)……に続く言葉は無限大。
写真/エレファント・タカ 取材・文/本庄 彩
※この記事は2022年4月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。
店舗情報
d’orドール
- 電話番号075-600-9170
- 住所京都市東山区大和大路通四条下ル三丁目博多町63-2
- 営業時間14:00〜23:00LO
- 定休日不定
- アクセス京阪祇園四条駅から徒歩5分