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[老松]や[亀屋良長]、[出町ふたば]など、京都の名だたる名店で和菓子作りの腕を磨いた店主の西森敬祐さん。もともとはパティシエを志して製菓学校に入学。実習でさまざまなお菓子を作るうちに和菓子の魅力に開眼し、和菓子職人への道を歩むことに。

耳に残る店名は西森さんの家紋から取ったそう。

「和菓子は丸めたり細工をしたりと手を使う作業が多く、洋菓子よりも人との距離が近い気がして。作り手の思いを込められるお菓子だと感じたんです」。2021年の冬に開いた自身のお店では、「長く愛される和菓子を丁寧に、どこよりもおいしく」と、大福や団子といった日常の和菓子を中心に取りそろえる。珍しい石臼の餅つき機で作る団子や餅は、もち米のほのかな甘みと弾力がしっかりと感じられるここだけのおいしさに。商品は時季に合わせ次々と変化。西森さんの故郷・香川のイチゴを使った大福や酒饅頭が店頭に並ぶそうで、こちらも楽しみ。

豆大福

もち米からついたやわらかくもコシのある食感の生地に、大粒の丹波黒豆がたっぷりと。ふっくらと炊かれた黒豆の素朴な甘さと、上品な味わいの自家製こしあんがよく合う。1個 290円

[季節限定]かぶき団子

ニッキとプレーン、ヨモギによる茶白緑の配色が、歌舞伎の「定式幕」を連想させる。仕上げに表面に軽く焼き色を付けることで香ばしさをプラス。かぶき団子1本 180円。季節によって茶団子なども登場。茶団子 1本 190円

[秋季限定]柚子上用、姫椿、栗蒸し

左から、ユズがふわりと香る柚子上用300円。こしあんをやさしく包んだ練り切り、姫椿330円。栗の香りと甘みが存分に感じられる抹茶入りの蒸しようかん、栗蒸し300円。 ※いずれも秋季限定

洋装店だったという町家を改装。2022年の冬より、どら焼きなど一部商品の地方発送もスタート。遠方でも話題の味がぐっと身近に!
写真/エレファント・タカ 取材・文/下川あづ紗
※この記事は2022年3月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。
店舗情報
京都・西院
まるに抱き柏だきがしわ
  • 電話番号
    075-748-9650
  • 住所
    京都市右京区西院平町21
  • 営業時間
    9:00~18:00
  • 定休日
    火&不定
  • アクセス
    各線西院駅から徒歩5分
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