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大きな音も派手な色もない
空白のような時間を持つ

「お一人か、大切な人とお二人で。最大2名まででお越しください」「大きな声での会話はお控えください」。店のInstagramのプロフィールにはそんな一文が添えられている。一乗寺駅からすぐの場所に建つちょっとレトロなビルを上がると、むき出しのコンクリートの床に、テーブルとイスをゆったり並べた空間が。一面の窓にはレースのカーテンがそよそよ揺れている。「今は何かをしていないと不安になる時代。ここでだけは、無為に過ごしてほしい」と店主の青木 悠さんと菅原洋輔さん。

ビターなコーヒーゼリーに滑らかな口溶けのブランマンジェ、ミルクアイスなどを合わせた、コーヒーゼリーパフェ800円。脇役でも味わいは特別。ブレンド500円はバランスが良く、ゆっくり飲んでも風味が持続する。

4種のストレートとブレンドを用意した自家焙煎のコーヒーや、コーヒーによく合う自家製のスイーツは、ここでの時間を快適にするための脇役。買ったままにしていた本を読み始めるのもいいし、店内に差し込む光や影の形が変わるのをただ眺めているだけでもいい。そのときの気分に任せるのがきっと正解。

天井から床まである長いカーテンが窓際で揺れる。砂浜に打ち寄せる波のようで、飽きずにじっと見ているだけで時間が流れていく。

カップにたっぷり入ったカフェオレ600円。豆はカフェオレ用に焙煎したもの。家ではなかなか進まない読書もここでははかどる。

2022年3月23日より店内及び3階入り口部分の撮影が禁止となっています。

写真/森一美 取材・文/平田詠子

※この記事は2022年4月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

店舗情報
京都・一乗寺
喫茶 点線
  • 電話番号
    なし
  • 住所
    京都市左京区一乗寺里ノ西町13-4 スカイビル3F
  • 営業時間
    13:00~21:30LO
  • 定休日
    月&不定
  • アクセス
    叡電一乗寺駅から徒歩すぐ
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