パティスリーも専門店も昔から充実するスイーツの街、阪神間。
出来たてあつあつの、最新焼き菓子事情をお届け！

vol.2 週末+αのお楽しみ！ 小さなアトリエショップでお買い物

西宮［demi-sec hao（ドゥミセック ハオ）］

緻密な食感にうっとり！
実力派パティシエのショップ
三田の名店で経験を積んだ宮澤 好さんによる焼き菓子専門店。「ドゥミセックとは、半生菓子、半乾き菓子という意味。ふんわりしっとりとした焼き菓子が大好きなので、ドゥミセックを基軸に、長く親しまれるお菓子を丁寧に作っていけたら」と宮澤さん。二坪ほどの店内のカウンターには、約11種の焼き菓子が並び、いずれも絶妙な優しい口溶け。また、素材の風味を引き立てるべく菓子ごとに砂糖を巧みに使い分け、甘さは控えめに。食べやすい食感と上品な甘味もあいまって、ついもう一つ、と手が出てしまう魅惑の味わいをぜひ。

1.香ばしさ際立つフィナンシェ
外はカリッ、中はふわっとした食感の朝焼きフィナンシェ250円
2.ここだけのキャロットケーキ
ニンジンとクルミ、レーズンたっぷりの生地を黒糖とキビ砂糖で深い味わいに仕上げたキャロットケーキ380円
3.香り濃厚なバナナケーキ
バナナをたっぷり米粉生地に混ぜたバナナケーキ300円

4.人気者のレモンケーキ
焦がしバターで酸味と香りを際立たせたレモンケーキ330円
5.絶妙なバランス！のチーズケーキ
ベイクドとバスクの間のような口溶けの良さがたまらないhaoのチーズケーキ430円

写真／桑名晴香　取材・文／杉田裕路子

六甲道［ITSUKI（イツキ）］

イベントでも引っ張りだこ、
素材の味が伝わる焼き菓子工房
神戸をはじめとするイベント出店やオンライン販売で人気を集める焼き菓子店が、アトリエを併設した週末中心の実店舗をオープン。店主の寺田佳奈子さんは、平日は製菓実習の非常勤講師を務め、菓子作りの腕前は折り紙付き。食材や製法にこだわりつつ素材の味が引き立つよう心掛け、お菓子によって複数のバターを使い分けたり、果物によって合わせるタルト生地の種類を変えたりと、手間を惜しまずおいしさを追求する。冬季には寺田さんのスペシャリテの一つである、ボンボンショコラが登場。そちらもお楽しみに。

1.季節の果物たっぷり焼きタルト
旬の果肉の甘みを余さず焼き込んだ柑橘のタルト480円
2.黄金色に輝くフィナンシェ
発酵バターの豊かなコクを感じるフィナンシェ280円
3.紅茶香るヴィエノワ
アールグレイの香りをまとったサブレヴィエノワ・紅茶350円

4.サクッと軽いブールドネージュ
ほどけるような食感の中に優しい甘みが漂う、地元・徳島の名産品を使った阿波和三盆ブールドネージュ600円
5.爽やかなウィークエンドシトロン
淡路島［平岡農園］のレモンを使い、みずみずしい香りが楽しめるウィークエンドシトロン320円

写真／コーダマサヒロ　取材・文／六車優花