いつ行ってもにぎわう大阪・堀江の名店[ミセス・ユン]。 おいしさはもちろんのこと、長く愛されるのには、理由がありました。
ここだけの味が愛されるワケ1
「また食べたくなる 韓国料理のひみつ」
19年前、飲食店がしたかったという店主の栗原さんが、父親の古くからの知り合いで料理上手な尹さんに声をかけたのがお店の始まり。「うちの店は私が作る韓国料理と、彼が『おいしい』と思う日本人の感覚の間を取っています。私自身、実は辛いものが苦手で(笑)、そういった意味でも日本人の口に合う味になっているのかもれません」と尹さん。ファンの多い鍋料理も、ラーメン屋の経験がある栗原さんが牛骨をベースにだしをとったスープを使っていると聞いて、あのおいしさにそのような裏話があったとは、と新発見。何を頼んでもどこか親しみを感じる味は、そんなふたりの感覚と味付けが合わさった[ミセス・ユン]ならではの韓国料理だからかもしれない。
ここだけの味が愛されるワケ2
「あたたかい居心地の良さに 今日もやっぱり通いたい」
毎日17時に店を開けると、営業中は常に満席。尹さんと栗原さんが次々とオーダーされる料理をこなし、スタッフの菅長さんが店内を忙しく回るという3人の姿は日常の光景だ。その息ぴったりな連携プレーとアットホームな雰囲気に、家族経営の店と間違われることもしばしば。そんな空気感に加えて、「おいしければ客も付いてくるだろう」といい意味でこだわりのないゆるさもこのお店の魅力。「みんな私を『お母さん』と呼んで、家のごはんを食べるかのように来てくれるんです。長年お店をしていると、お客さんが二世代で来てくれるのもうれしいですね」と語ってくれた尹さん。みなさんの温かい人柄とおもてなしがにじむ心地の良い空間に、今日も客足は絶えない。
ここだけの味が愛されるワケ3
「バリエーション豊富な 名物ぎょうざを求めて」
看板料理は丸い形をした韓国風ぎょうざ。「子どものころから時々、尹さんが作る餃子をもらっては食べていたので、店を始めるときも餃子をメインにしようと思っていました」と栗原さん。ピリ辛なキムチぎょうざ、ニンニクとキムチを使わないヘルシーぎょうざ、辛さを求める客に応えた唐辛子ぎょうざの3種類があり、さらに焼き、蒸し、スープ、ねぎマヨ、あんかけといった種類から選べる。肉や野菜のシンプルな具材を特注のモチッとした皮で包んだ餃子は、自家製のタレ・ヤンニョンジャンと相性が良く、一つひとつが大きめで食べ応え十分。全部で12種類、どれもそれぞれ違うおいしさがあるので、いろんな種類の餃子にチャレンジして、何人かでシェアするのが正解だ。
写真/竹田俊吾 取材・文/林 真央
※この記事は2021年6月号からの転載です。
- 電話番号06-6535-1078
- 住所大阪市西区北堀江2-6-15 winビル1F
- 営業時間17:00~23:30LO
- 定休日月(祝の場合は翌日休)
- アクセス大阪メトロ西大橋駅から徒歩4分