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京都・八幡[美香茶楼(めいしんちゃろう)]

京都府八幡市で明治時代から栄えた遊郭の一角が、往時の名残をとどめる建築を
見学しながらお茶をいただける場所に生まれ変わりました。

粋を集めた空間で
茶杯片手に明治初期へトリップ

江戸時代から大阪〜京都を結ぶ街道の途中にあり、遊郭として栄えた八幡市橋本。ここで旅館を営む政倉莉佳さんが、ご近所にある明治生まれの妓楼(ぎろう)建築[旧第二友栄楼]を購入。「貴重な建築を残し、見学できる場所に」と丁寧にリノベーションした。2階に設けられた小さなバルコニー=張見世(はりみせ)や1階の床や壁に敷かれたタイル、精緻な木彫の欄間など、妓楼建築の特徴はそのままに、明治の名残とお茶の香気が漂う茶楼が完成した。

すりガラスの窓から光が差し込む“エジプト”の部屋。色鮮やかなラグが敷き詰められ、アンティークの円卓を囲んでくつろげる。

1階の壁には松葉柄のタイルなど凝った意匠が施されている。

まだ店奥など一部は改装途中なものの、建物内の見学や、政倉さんも愛飲する中国茶を2階の茶席でいただくことができる(共に要予約)。味わえるのは、お茶の名産地でもある中国・青島で栽培された労山茶。現地でオリジナルの配合を行い、例えば青茶なら、凜とした香りと柔らかなうま味の調和が楽しめる。建築好き、アンティークラバー、歴史愛好家ならずとも心打たれる意匠尽くしの空間で、腰を落ち着けてお茶をいただくぜいたくを味わってみて。

靴を脱いで2階へ。“中国”をテーマにした2階の茶席。本格的な中国茶器をそれぞれ設置。

いただける中国茶は、紅茶、緑茶、青茶の3種。写真は青茶(半発酵の鉄観音)。建物見学+お茶1,200円(見学のみ500円)

張見世など遊郭建築の名残が残る一帯。政倉さんが営む[旅館 橋本の香]もこの並びに。

写真/エレファント・タカ 取材・文/SAVVY

店舗情報
京都・八幡
美香茶楼めいしゃんちゃろう
  • 電話番号
    090-8375-8761
  • 住所
    八幡市橋本中ノ町 22 
  • 営業時間
    10:00~19:00頃(要予約)
  • 定休日
    不定
  • クレジットカード使用
    不可
  • 料金
    建物見学500円、建物見学+お茶1,200円
  • アクセス
    京阪橋本駅から徒歩2分

※この記事は2023年8月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

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