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SAVVY.jpの竹村です。

三ノ宮のバーのお昼営業で、そばをやっているらしい。
どうやら高知の某名店で修業してきたらしい。
ファミマの2階にあるらしい。

などなど、ちょっと謎めいたタレコミをいただきまして、
さっそく訪問してきました。
蓋を開けてみれば(扉を開けてみれば、が正しい)、「なるほど!」となることでした。

さて、件のお店は、東門街を上がりきって左に曲がってすぐのファミマの2階にありました。
ひっそりとしてはいるけれど、入りにくい感じではないです。
[BE TRIBE]というバーの看板とともに、「そば屋はこちらです」の張り紙と、
手書きの[BE TRIBE THE SOBA]の文字。

バーの二毛作でスパイスカレーをやっているところはよく聞く話ですが、
そばはあまり聞いたことがない。
そもそもバーで料理をするのは、そばに限らず難しいのでは? という疑問も湧きます。

さて、その扉を開けると、バーカウンターにずらりとお酒が並んでます。
奥にはDJブースも。ローテーブルとソファーに大きなモニターと、
どうにも夜の匂いがします。


そんなちょっと大人な雰囲気のお店に、働く女性が3名。
きらびやかなドレスをまとって、ではなく、スウェットにエプロンという姿。
ちゃきちゃきと働いておられます。
ローテーブルには、お茶を飲みながら歓談するマダム達。
バーカウンターの奥からは、天ぷらを揚げる音と匂い、
そばを湯がく湯気が漏れてきています。
なるほど、確かにそばは食べられそうだ。
そして、そばのメニューがずらり。板わさや、とり天などのそば前も。


赤丸印の天ざるをいただくことにします。
出てきたそばは、細切りの清廉なもの。
まずは塩でたぐると、そばの香りがすーっと抜けます。
続いて、やや甘めのつゆでいただくと、これはこれでまた落ち着く味です。
カリリと揚がった天ぷらも、ぜいたくな気分にさせてくれます。
いずれにせよ、本気のそば、であることは伝わってきます。
見える風景は、バーそのものですけれども。

さてさて、なんでこんなことになってるかというと、
わりと答えはシンプルでした。
今年(2025年)、念願のバーをオープンした河野貴司さん。
本人いわく「やり始めたら思いのほか、力を入れて作ってしまった」そう。
ただしバーなので、夜しか営業していない。
それはそう。
「昼間が空けておくのがもったいなくて、妻に昼間なにかやってもらおうと」
それはそう……なんですか?
そばって、一朝一夕でできるものではなかろう。

妻のかおりさんは、実は高知の某有名そば店の娘だったと言うのが、さらなる答え。
とはいえ、オープンするに当たって実家に戻って修業して一子相伝の技術を学んできたとか。
だから、あのクオリティだったのか、と納得です。
聞けば、店の一角にそばを打つ小部屋まで作ってしまったという気合いの入れよう。

なので、冒頭の噂にもうひとつ加えるのは、
バーの小部屋で毎朝そば打ちしてる人がいるらしい。
でしょうか。

ちなみに、12月31日はオールナイト営業を予定しているそうなので、
年越しに、おそばをいただくこともできそうです。

それではどうぞよいお年を。

[BE TRIBE THE SOBA]
住所:神戸市中央区中山手通2−1−12 高島ビル2F 北号室
営業時間:11:00〜14:30LO
定休日:木・日&第1・3月休
公式IG:@be_tribe_2025_the_soba

※〈編集日記〉は毎週金曜更新、次回は1/2(金)予定です。
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発売日:2025年12月23日(火)定 価:900円(税込)