バラエティー番組の制作中に起きた死亡事故により、”人殺し作家“というレッテルを貼られた若手放送作家が、デスゲーム作家に転身した復讐劇を描くドラマ『デスゲームで待ってる』。初の主演を務めた日向亘さんと、乃木坂46の梅澤美波さん二人の、気になる作品の見どころを聞きました!
命懸けなデスゲームの、斬新なギャップが面白い(日向)
日向亘(以下・日) 今作はヨーロッパ企画さんが原案・脚本を作っていて、本当にユニークで斬新!命が懸かった恐ろしいデスゲームを、どこか見覚えがあるようなバラエティー番組のゲームからアレンジしていて、そのギャップが面白いと思います。
梅澤美波(以下・梅) デスゲームを扱っている数多くの作品のなかで、制作側の目線から描いた新しい作品になったのではないかなと思います。コンプラが厳しい今の時代に、私たちもどきどきしながら撮影したようなシーンもたくさん盛り込まれていて、人間の醜さや複雑な人間ドラマが細かく描かれているのにも注目していただきたいです。
編集部(以下・編) 日向さんは、テレビ業界で働く若手放送作家からデスゲーム作家に転身する主人公の戸村役を演じられましたが、いかがでしたか?
日 ある日突然デスゲーム業界に放り出される立場だったので、できるだけ一般的な感覚を持ったままの等身大で臨みました。初めての主役ということもあり、僕が演じる戸村目線で物語は進むし、些細な行動で物語が変わっていくので、一つずつ慎重にお芝居を重ねていきました。
編 梅澤さんはデスゲーム制作会社「ドリーミア」の若手プロデューサーの秋澤和役を、どのような気持ちで臨まれましたか?
梅 過去にプロデューサーのような役を演じたことがあり、その時のことを振り返ってみたり、これまでお仕事でご一緒したプロデューサーを思い返してみたとき、周りをすごく見ていて観察眼がある印象なので、現場でもまずは人をよく観察するようにしていました。
編 それぞれ演じた役に自分が共感できる部分はありましたか?
日 僕もお芝居が大好きでこのお仕事をしているので、戸村のテレビが大好きという情熱で業界に飛び込み、好きなことを追求しているところには、共感する部分もありました!
梅 和は正義感や責任感、行動力がすごくあって、真っ直ぐ自分の道を歩いてきた女性。自分で言うのもあれですが……私自身も正義感はあるほうだと思っていて(笑)。相手の真正面から物事を伝えるパワーとか、自分に足りないところをたくさん持っていてかっこいい女性だなあと感じました。
日向さんを中心に、現場の空気感は最高でした(梅澤)
編 お二人は初共演でしたが、お互い最初の印象はいかがでしたか?
日 乃木坂46のキャプテンを務められているので、クールで大人な方かなと思っていたんですが、想像よりも全然柔らかい方でした。現場で困ったときもスマートに助けてもらったりと、「グループのリーダーをされてる方はやっぱり違うな!」と思いました。
梅 ありがとうございます(笑)。日向さん
は現場に入ってみたら、いい意味ですごくギャップのある方だなって思いました。
編 どんなところにギャップを感じましたか?
梅 早朝の撮影でも全く疲れている様子もなく、常に明るく盛り上げてくださるし、お芝居では誰よりも監督と話し合いを重ねてシーンを作っていて。年相応でもありながら、大人なところもあって。それでいて、すごく人懐っこかったりもするので、現場の空気清浄機みたいな感じでした(笑)。
日 うわー、すごいうれしい! でも、現場は本当に皆さんすてきで、僕は「ドリーミア」が大好きになりました!
梅 緊張感があるシーンもたくさんあるけど、「ドリーミア」はおうちに帰ってきたかのような安心感があって、それは画面越しでも伝わってくるんじゃないかなと思います。そのコントラストもこのドラマの見どころです!
制作側から期待されて、託された仕事に応えたい(日向)
編 今回デスゲーム制作会社という、ある種日頃とは真逆の制作側に立ってみて感じたことはありましたか?
日 いつもは表に出て仕事を託される側ですが、託す側の準備や計画、作業は寝る間も惜しむくらい多くて。僕らはお芝居ですけど、
それでも制作の苦労を身をもって感じたので、より一層感謝の念が深まりました。
梅 お芝居の中ですけど、デスゲームの参加者に対して「ちょっと物足りなかったなあ」と残念な感覚があったとき、私たちも普段そう思われたりしているのかな……って、ヒヤッと思うこともありました(笑)。
日 ひとごとにはできないですよね(笑)。
梅 期待を込めてお仕事を託していただいているので、頑張って応えられるようにしないと!
編 今回のドラマの経験が表舞台にも生かされそうですね。もし、二人がデスゲームに参加することになったら、どうやって乗り越えていきますか?
梅 うーん……。デスゲームに参加している時点で、自分に非がありそうだから、それを受け入れて諦めちゃいそうです。ひねくれた回答ですみません(笑)。
日 僕は今回で運営側の経験ができたので、「デスゲームドラマやってたんですよ! 力になれますよ!」って言って助けてもらおうかな(笑)。
編 最後に、お二人は大阪の思い出はありますか?
日 USJのCMのお仕事をいただいたことがあって、それが僕の人生初来場だったんです! 憧れの『ハリーポッター』のバタービールを飲んだり……撮影の2日間がすごく楽しかったのが今でも忘れられません。
梅 私は舞台で半月ほど大阪に滞在していたとき、ネットの情報を頼らずに、ホテルの周りを歩いて気になったお店に入ってみたりと、通な楽しみ方をしていました(笑)。店員さんとお話しても皆さん優しくて、大阪って本当に温かいなと思いました。
本誌未公開カットを公開!
Profile
梅澤美波
MINAMI UMEZAWA
1999年生まれ、神奈川県出身。2016年に乃木坂46の3期生オーディションに合格し芸能界入り。2023年にはグループの三代目キャプテンに就任。グループをけん引する一方で、舞台『キングダム』では楊端和を演じ、ファッション誌『CLASSY.』でレギュラーモデルも務めるなど、個人としても幅広く活躍中。日向 亘
WATARU HYUGA
2004年生まれ、群馬県出身。2019年にホリプロが開催した「メンズスターオーディション」にてグランプリに選出され、その翌年に映画・ドラマ連動作品『太陽は動かない』で俳優デビュー。現在放送中の『デスゲームで待ってる』では初の単独主演を務める。特技はギター、ルービックキューブ。
TV INFORMATION
「デスゲームで待ってる」
毎週木曜0:25~(カンテレ)/DMM TV全話独占配信中
カンテレドラマ史上初となる漫画連動作品。とある若手放送作家が収録中の死亡事故の責任を押し付けられテレビ業界から追放される。スカウトを受けたのは、デスゲームの制作会社だった。表社会の常識が通用しない、残虐性と企画性がものを言う世界で、デスゲーム作家へと転身した主人公の復讐劇が始まる。
企画/上田 誠(ヨーロッパ企画) 脚本/諏訪 雅 出演/日向 亘、梅澤美波(乃木坂46)、波岡一喜、濱津隆之、美山加恋 ほか
※この記事は2025年2月号(12月23日発売)からの転載(2024年11月末情報)です。記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。