SAVVY10月号から編集部の気になる新刊をご紹介!
『ガチョウの本』
著/イーユン・リー 訳/篠森ゆりこ
河出書房新社 2,970円
2024.7 発売
ストーリーテラーがつむぐ 物語を書く少女たちの人生
本や文学などほぼない村で暮らす二人の少女、アグネスとファビエンヌ。遊びの一環で物語を作るうちに、二人で本を書き出版することを思いつく。10代で小説家としてデビューしたアグネスたちがたどる数奇な運命とは。
『おもちゃのいいわけ』
著/舟越 桂
現代企画室 2,750円
2024.7 発売
彫刻家が手掛ける愛らしくもユニークなおもちゃ
今年3月この世を去った彫刻家・舟越 桂。彼が子どものために木材の切れ端で制作したおもちゃの数々を集め、それぞれに込められたエピソードと共に1冊に。1997年発行の書籍を完全復刻し増補新版として出版。
『カラー版 裏山の奇人
野にたゆたう博物学』
著/小松 貴
幻冬舎(幻冬舎新書) 1,540円
2024.7 発売
昆虫愛ほとばしる名著が復活!
ツノトンボが上に飛び上がる理由、カイガラムシの蜜を盗む毛虫。長野の裏山で10数年、一見誰も気に留めないような昆虫の生態を、幼少期から観察してきた研究者がつづる記録。2014年発行の話題作が新書で復活。
『常盤団地の魔人』
著/佐藤厚志
新潮社 1,870円
2024.7 発売
少年たちが体験する団地内の小さなミステリー
捨て犬の失踪、管理人との対決、雑木林にある池の謎、テレビゲームの禁止……“団地あるある”な事件の数々を通して、病弱な少年が友人関係を築き、成長していく様を描く。芥川賞受賞『荒地の家族』に続く最新作。
『レテ/移動祝祭日』
著/小俵鱚太
書肆侃侃房 2,420円
2024.8 発売
静かな場所でページをめくりたくなる歌集
会社勤めの傍ら、歌人として活動し、第2回笹井宏之賞で長嶋有賞を受賞した著者の第一歌集。季節の風物を高らかにうたうのではなく、日常に潜む季節の移り変わりなどから人生を描く。
『三行怪々』
著/大濱普美子
河出書房新社 1,980円
2024.7 発売
鮮烈な展開、意外な結末、驚きの三行の物語
「百文字病」なる文学的病にかかってしまった著者が紡ぎ出す、三行=百文字以内のショートショート200編。散文のような、詩のような、無限の可能性を秘めた“極短”文学の世界へようこそ。