作詞・作曲、ダンスの振り付けまで手掛けながら、日本語、英語、韓国語の3ヵ国語を巧みに操り、グローバルな活躍を見せるソロアーティスト・NOA。昨年にリリースした初アルバム『NO.A』でアジアツアーも記憶に新しいなか、今年5月に新たなフルアルバム『Primary Colors』をリリース。そんな彼のルーツと、今作へ込められた想いとは。
憧れの背中を追いかけた、
韓国での運命的な出会い
編集(以下、編)NOAさんは日本語、英語、韓国語の3ヵ国語を使いますが、言語が多彩な理由をお聞きできたら。
NOA(以下、N)幼少期にプリスクールに通っていたのもありますが、12歳のときから6年間、YGエンターテインメントという韓国の芸能事務所の練習生として過ごしたときに、語学を勉強したのが大きいですね。
編 YGといえばBLACKPINKやBIGBANGといった、名だたるアーティストが所属している事務所ですよね。
N まさに、BIGBANGさんにすごく憧れていて。初めは韓国のダンススクールに通って、それから事務所のオーディションを受けようとしていたんです。聖地巡りみたいな感じで、BIGBANGさんが行きつけの美容院に行ったら、担当してくれた方がたまたまBIGBANGさんのヘアメイクさんで。
編 すごく運命的な出会いですね!
N 「YGに入りたくて日本から勉強しにきたんです」ってお伝えしたら、その場ですぐ事務所に電話してくれて、すぐにオーディションが決まったんです。ダンスやボーカルのレッスンを本格的にやったのは初めてだったので、苦しいこともたくさんありましたが、あの時に学んだことが今の自分のルーツになっていますね。
スリーカラーで表現した、
言語ごとのパーソナリティ
編 今回リリースした2作目のフルアルバム『Primary Colors』は、タイトルの通り”三原色“が大きなテーマになっているそうですね。
N 日本語、英語、韓国語の3ヵ国語を使うなかで、三重人格のようになっている自分を表現しました。それぞれの楽曲には、情熱的でエネルギッシュな赤、センチメンタルで落ち着いた雰囲気の青、自然体でリラックスを表現した緑と、イメージカラーを付けた作品になっています。
編 とても面白いテーマですね!それは普段から、使う言語によって性格が変わるっていうことですか?
N そうですね!自分自身でも気づいてたし、ファンの方からも結構言われてて。それを実際に作品に落とし込むことで、新たな自分をお見せできるんじゃないかと思ったし、新しい自分に出会えるんじゃないかという期待もありました。
編 それぞれのキャラクターは、どんなふうに違っているんですか?
N 韓国語のときはすごく情熱的で大人っぽくなれる。日本語のときは丁寧で、少し人見知りっぽく。逆に、英語のときはすごくフランクになれるんです。やっぱり、言語の文化の影響がすごくあると思います。
編 NOAさん自身は、性格の違いについてどのように受け止めてるんでしょうか?
N 韓国での生活が長かったので、以前は日本語だと、どうしても慌ててしまってたんです。日本人のファンの方からも「韓国語を話してるNOAくんの方がかっこいい」と言われてしまったり(笑)。今でも韓国語を喋ってるときが一番落ち着いてます。
編 韓国語で歌った『RED ZONE』と『answer』の2曲は、今作のなかでも力強さが感じられる楽曲でした。
N どちらも「赤」をイメージした楽曲だったので、韓国語で情熱的な楽曲に仕上げました。「青」にカテゴライズした『imasara』は、僕が初めて日本語だけで歌った曲で、切ない雰囲気のバラードになっていたりと、色分けはしましたが、聴く人によって感じ方は様々あると思うので、聴いてもらった皆さんなりの”色“を楽しんでいただけたらうれしいです。
ライブを考えた楽曲で、
予想を超えるステージに
編 今作のツアーでは大阪での公演も予定されていますが、何か大阪での思い出はありますか?
N 『Don’t Waste My Time』っていう曲のMVの撮影でもお邪魔しましたし、イベントやライブで、東京以外だと一番来ることが多いんですよ。毎回っていうわけではないんですけど、テーマパークが大好きなので、時間があればUSJには必ず遊びに行きますね(笑)。
編 ちょっと大喜利的な質問になるかもしれませんが、NOAさんから見て、ずばり大阪の街は何色でしょうか?
N 赤ですね!
編 即答ですね(笑)。
N ライブやイベントでお客さんがすごく声を出してくれたりして、来るたびに大阪のバイブスをすごく感じますし、街もにぎやかな印象が強くて。常に盛り上がってる雰囲気がすごく赤っぽいなって思います。
編 ありがとうございました!少し先の公演になりますが、そんな赤い街でのツアーライブの意気込みをお願いします。
N 昨年にたくさんの場所でライブをさせてもらった経験を最大限に生かして、今作の『Primary Colors』の楽曲は、ライブやお客さんのレスポンスも含めて作り込みました。予想を裏切るようなステージをお見せしますし、会場がどれだけ大きくても、皆さんと一緒にライブを作り上げる一体感は大事にしたいと思っているので、楽しむ準備だけしていただけたら!
Profile
NOA
2000年生まれ。東京都出身。12歳で韓国の大手芸能事務所・YGエンターテインメントの日本人初の練習生になる。日本語、英語、韓国語による作詞、作曲からダンスの振付まで手掛ける。ドラマ『君の花になる』劇中のボーイズグループ「8LOOM」のメンバーとして抜擢され、俳優としての活躍も話題に。
☑ INFORMATION
『Primary Colors』
3ヵ国語を操り、言語によって別人格の“自分”が存在するというNOAのメジャー2作目となるフルアルバム。14曲の楽曲にそれぞれの赤・青・緑のPrimaryColors(光の三原色)をカテゴライズ。情熱的なダンスナンバーからバラードまでグラデーションさせ、作品を通して現時点の自分を色鮮やかに表現している。
*ユニバーサルミュージック 発売中 2,200円
☑ LIVE INFORMATION
「”Primary Colors” HALL TOUR IN JAPAN FLASHING LIGHTS」
場所:グランキューブ大阪 11月4日(月)
17:00開場/18:00開演 8,250円(全席指定) ☎0570-200-888(キョードーインフォメーション)
写真/平野 愛 取材・文/関戸ナオヒロ
※この記事は2024年9月号からの転載です。記事に掲載されている店舗情報は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認ください。