SAVVY7月号から編集部の気になる新刊をご紹介!
『闇の中をどこまで高く』
著/セコイア・ナガマツ 訳/金子 浩 東京創元社 3,080円
2024.3 発売
優しい想像力で描く近未来の世界の物語
日本にもルーツを持つアメリカの注目作家が上梓した長編第一作。パンデミック後の世界で、亡くなった人との別れを演出するホテルや、新天地を目指す宇宙移民船など、さまざまな人々の視点で喪失と再生を描いていく。
『古代エジプト動物誌』
編/酒井傳六 講談社(講談社学術文庫) 1,441円
2024.4 発売
動物の姿から見出す古代エジプト文明
頭部が犬のアヌビスや猫のバステトといった神様たち、言わずと知れたライオンの姿のスフィンクス……古代の宗教観や社会思想を、いろいろな遺物の中の動物の姿から読み解く、エジプト入門。1984年の著書が文庫に。
『ハコウマに乗って』
著/西川美和 文藝春秋 1,980円
2024.4 発売
日常描写に定評ある監督が綴る“日常”
『ゆれる』(2006年)、『素晴らしき世界』(2021年)などを手掛けてきた映画監督が、極私的な日常や青春時代の思い出から、コロナ禍、オリンピック、国際問題までフラットに綴る。2018〜2023年の雑誌連載をまとめたもの。
『正解のない雑談
言葉にできないモヤモヤとの付き合い方』
著/大平一枝 KADOKAWA 1,870円
2024.4 発売
不安で孤独、そんな“自分”と付き合う方法
作家・エッセイストでもある著者が、自分を肯定できない・不安や迷いを感じるなどをテーマに、13人の多様な職業の人々と対談。ゴールなど決められず、それでも進んでいくしかない、そんな時のヒントが見つかるかも。
『デレク・ジャーマンの庭』
著/デレク・ジャーマン 写真/ハワード・スーリー 訳/山内 朋樹
創元社 4,180円
2024.4 発売
映像作家が生涯最後に手掛けた美しい庭とは
1994年にエイズでこの世を去った著者が、原子力発電所にほど近いイギリス・ダンジネスの岬で愛し育てた庭の記録とエッセイ。没後30年の企画として製版のデジタルリマスターにより新訳で復刊。庭を彩った植物リスト付き。
『ゆめみるナッティー・ナンバーズ』
著/佐々木マキ 亜紀書房 1,650円
2024.4 発売
幼いころに夢で見たような不思議な世界へようこそ
主人公は7歳の女の子、ナッティー。彼女が迷い込む、起承転結のないへんてこな世界を、ポップでキャッチーな独特の描線で表現。ユーモア&毒っ気ありの愛すべきキャラクターたちと出合える、著者20年ぶりの新作コミック。