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『め生える』


(著)高瀬隼子 U-NEXT 990円
2024.1 発売

些細だけど大問題 SFで描く価値観の物語
ある日、世界で「大人になると全て髪の毛が抜けてしまう」感染症が大流行。髪の毛の多寡に左右されない平和な世界が訪れた、と思いきや、一部の髪が抜けない人/生える人にとっては新しい苦悩が生まれることに。

『ふたりで木々を』


(著)平方イコルスン 白泉社 1,100円
2024.1 発売

会話劇のように味わいたいコミック
木を引っこ抜きたい少女とそれを見守る友人を描く表題作を含む21篇を収めた短編集。筆圧強めの手描き文字で繰り出す絶妙なせりふ回し、ずれが心地良い軽妙な日常描写が生み出すイコルスンワールドへようこそ。

『ひとりみんぱく』


(著)松岡宏大 国書刊行会 3,520円
2024.2 発売

手のひらサイズの 自分だけの“みんぱく”
『地球の歩き方 インド』の執筆も担当し、ライター・カメラマンとして世界を旅してきた著者。その中で集まった120点以上の民芸品を自分だけのみんぱく(国立民族学博物館)として旅の記憶と共にひもとく。

『怖いトモダチ』


(著)岡部えつ KADOKAWA 1,595円
2024.2 発売

証言からあぶり出される“彼女”の正体
「心のきれいな人」「他人の心を操る人」「あこがれの人」。オンラインサロンを主宰し、多数のファンを持つ人気エッセイストの正体は? 彼女を巡る16人の証言が、思いがけぬ人間の闇を描き出すサスペンスストーリー。

『句点。に気をつけろ』


(著)尹雄大 光文社 1,870円
2024.2 発売

まとまりのいい話が必ずしもベストではない
滑らかで収まりが良くて……そんな言葉遣いが最良とされがちな現代。効率の良さを目指すあまり「。(句点)」で区切り、言い切ることで言葉の本当の深みを失っていないだろうか? 自分の言葉を見直すための1冊。

『あかるい花束』


(著)岡本真帆 ナナロク社 1,870円
2024.3 発売

花束のように束ねた 言葉のきらめき
一作目の歌集『水上バス浅草行き』(2022年、ナナロク社)で人気を博した歌人による第二作。故郷・高知と東京とを行き来する2拠点生活の中で生まれた思いや、穏やかながら力強い眼差しが光る265首を収録。

※この記事は2024年5月号からの転載です。記事に掲載の情報は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認ください。
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SAVVY1月号『よしもと漫才劇場となんば』
発売日 2024年11月22日(金)定 価 900円(税込)