今月のブックショップスタッフ
[笹部書店]笹部勝彦さん
大阪・豊中[笹部書店]
1968年、新千里西町商店街に創業した、赤いテントが目印の書店。笹部さんが二代目となってからは、雑誌や実用書、絵本といった書籍以外に、パンや駄菓子などの販売もスタート。絵本の読み聞かせといったイベントや、毎週水曜には野菜市も開催し、地元の人々の集う憩いのスポットになっている。
『おくりものはナンニモナイ』
(著)パトリック・マクドネル (訳)谷川俊太郎 あすなろ書房 1,540円
物のあふれる現代、 ないけどある
見えないけどある
「ムーチはかんがえた。うんとかんがえた。なんでも持ってるともだちをよろこばせるものってなんだろう?」 人生で3度読む機会があるといわれる絵本。1度目は、両親など大人に読んでもらうとき。2度目は大人になって子供に読んであげるとき。そして、3度目が自分のために読むとき。大人になってから自分のために読むと、以前とは違った視点で絵本が見えてきます。“ナンニモナイ”からこそ見えてくる素晴らしいものに気付く、すてきな結末に心温まる1冊。“ナンニモナイ”を楽しんで下さい。
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
(著)汐見夏衛 スターツ出版 1,540円
現代の中学生が戦時中にタイムスリップ
同名の2023年公開映画の原作。およそ80年前実際に起こった第二次世界大戦。そこへ現代の中学生がタイムスリップして恋に落ちるというファンタジーで中高生に人気の本ですが、素直な気持ちで大人にも読んでもらいたいお薦め本。大人になって失っていた“あの時代”がよみがえります。そして、人それぞれ、いろいろなことがあるけれど平和に暮らせることがどんなに幸せなことか、よし、自分もがんばろう! と明日への活力へつながる1冊です。
店舗情報
笹部書店
- 電話番号06-6872-9385
- 住所豊中市新千里西町3-2-3
- 営業時間10:00~19:00
- 定休日日・祝
- アクセス北急千里中央駅から徒歩10分
※この記事は2024年5月号からの転載です。記事に掲載の情報は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認ください。