book_recommend_hd

『楽園』


(著)アブドゥルラザク・グルナ (訳)粟飯原文子 白水社 3,520 円
2023.12 発売

少年の目を通して見る 激動の東アフリカ
イギリスからの独立を経て、1964年に連邦共和国となったタンザニア。架空の町を舞台に、12歳で商人に売られた少年が隊商の中での出合いを経て、さまざまな人種入り乱れる東アフリカで自身の隷属に疑問を抱いていく。

『三十九階段』


(作)ジョン・バカン (訳)小西 宏 (画)エドワード・ゴーリー 東京創元社 1,980 円
2024.1 発売

スリルに満ちた名作が あのイラストで新装
時は20世紀初頭のイギリス。南アフリカ帰りのスコットランド出身の青年が、謎のアメリカ人の来訪をきっかけに、第一次世界大戦につながる陰謀に巻き込まれる。ヒッチコックの映画でも有名なスパイ物語が復刊。

『猿の戴冠式』


(著)小砂川チト 講談社 1,760 円
2024.1 発売

祈りのような妄想と 人ではないものとの交歓
試合中のトラブルをきっかけに引きこもりとなった競歩選手は、ある日“自分に似ている” 動物園のボノボと交流を図り始める。“彼女” になりきろうとする主人公と、動物園を抜け出したボノボの行く末は……。

『石狩少女』


(著)森田たま 筑摩書房(ちくま文庫) 880 円
2024.1 発売

戦前の名作が 文庫でよみがえる
北海道生まれの少女・悠紀子は、本や文筆を愛しながら決められた結婚で見知らぬ土地へ赴くことに。明治時代に女性エッセイストとして活躍し、『もめん随筆』などで知られる森田たまが半生を投影した小説が復刊。

『脳のお休み』


(著)蟹の親子 百万年書房 1,980 円
2024.1 発売

自分の傷を癒やす そんなときのための文章
日記専門店[日記屋 月日]に勤め、『にき』『浜へ行く』などの日記ZINEで人気を呼んだ著者が商業デビュー。日常で感じた憤りを絶やさぬままに文章にしたり、自分の傷跡からも目をそらさない著者の実直な文章が響く。

『おくれ毛で風を切れ』


(著)古賀及子 素粒社 1,980 円
2024.2 発売

日記で見つけた 親子の日々のあれこれ
『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(2023年)に続く日記エッセイ第2弾。成長期の息子と娘、そしてウエブライターである自らの3人暮らしを、子どもの目を通して気付いたことなどユーモアと機知にあふれる筆致で描く。

※この記事は2024年4月号からの転載です。記事に掲載の情報は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認ください。

Share
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
SAVVY1月号『よしもと漫才劇場となんば』
発売日 2024年11月22日(金)定 価 900円(税込)