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日本全国の街角をエッセイで繋ぐ、この企画。5つのレーンで、次々とバトン(テーマ)を変えて、次の街角にリレーしていきます。

「長崎ちゃんぽんの実は…」

こんにちは。日本本土の西の端っこから、『ながさきプレス』の中島です。
「長崎での暮らしをより豊かに楽しく」をコンセプトに、グルメやおでかけの情報を詰め込んだタウン情報誌を毎月発行しています。

今回のテーマは「長崎ちゃんぽんの実は…」。

「長崎ちゃんぽん」。長崎を代表するソウルフードですが、県外の人だと、名前は知っていても食べたことがない、という人もいるかもしれません。

かく言う私も、長崎に来るまで食べたことがありませんでした。
「なんかラーメンみたいなやつでしょ?」と食べてみたら、クリーミーでやさしい出汁の味わいと海鮮&野菜の旨みにびっくり。
このスープに包まれて眠りたい!(??)と衝撃を受けたことを覚えてます。
なので、長崎に来られた方には本場のちゃんぽんをぜひとも味わってほしいと思っております。

これぞ王道の長崎ちゃんぽん!今はなき長崎市の食堂[味美]にて。写真/繁延あづさ

■長崎ちゃんぽんのルーツは、実は…

長崎ちゃんぽんの特徴の一つが、野菜たっぷりであること。
その理由は、ちゃんぽん誕生の背景にあります。

中華料理店『四海樓(しかいろう)』の店主・陳平順(ちんへいじゅん)氏が中国人留学生に安くて栄養があるものを食べさせようと、鍋で野菜や肉の切れ端などを炒め、そこに中華麺を入れて濃いめのスープで煮こんだボリュームたっぷりの料理を作ったのがはじまりとされている。(農林水産省HPより)

なんて優しい理由!
実は健康を意識したメニューなんですね。

■実は…お店によって個性さまざま!

どの料理もそうですが、ちゃんぽんも店によって味や個性が違います。

スープは鶏ガラと豚骨のブレンドが主流な印象ですが、どちらか一方にこだわった店があったり、麺は長崎県内でのみ製造を許された希少な唐灰汁(とうあく)入りのものや、ちゃんぽんを作るために生み出された長崎県産小麦「長崎ちゃん麦」を使用したものなど……。

最近では流行りの「生麺」を使った生麺パスタならぬ生麺ちゃんぽんなるものも。先日食べてみましたが、もちもちとして美味でした!

おそらく、県民の多くが「お気に入りのちゃんぽん店」を持っているので、ぜひ、長崎人の知り合いがいたら、オススメのお店を聞いてみてください。

■実は…長崎県内でも3つのご当地ちゃんぽんがある

ちゃんぽんと一口に言っても、実は3種類のご当地ちゃんぽんがあります。
それが長崎、小浜、平戸の3つで、各地で独自の発展を遂げてきました。

私がこれまでご紹介してきたのが、王道の「長崎ちゃんぽん」。

雲仙市にある小浜温泉を中心に食べられるのが「小浜ちゃんぽん」。卵を落として食べるのが特徴です。

長崎県の西端に位置する平戸市で発展したのが「平戸ちゃんぽん」。スープに「あご(とびうお)」からとった出汁が使われているのが特徴で、海の幸が豊富な長崎ならではの味わいを楽しめます。

このように、バリエーションが存在する長崎ちゃんぽん。
県内さまざまな土地のいろんなお店でちゃんぽんを食べるたびに、その世界は確実に広がっていきます。
長崎に来たら、ぜひ食べ歩いてみてくださいね!

次のバトンは広島へ。
ご当地グルメ×実はシリーズ(勝手にシリーズ化)で、お題は「お好み焼きの実は…」でお願いします!

街角リレーエッセイ 参加メディア

長崎『ながさきプレス』
https://www.nagasaki-press.com/

広島『Wink』
https://wink-jaken.com/

和歌山『もっと和歌山』
https://www.agasus.com/

大阪『SAVVY』
https://savvy.jp/

京都『ハンケイ500m』
https://hankei500.com/

福井『ふーぽ』
https://fupo.jp/

※この記事は2025年10月時点の情報です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は掲載時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。最新情報をご確認の上お出かけください。

※〈街角リレーエッセイ〉は木・日曜の不定期更新、次回は11/16(日)予定です
過去記事は、ハッシュタグ #街角リレーエッセイ をクリック。

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SAVVY12月号「温泉と、ホテルステイ」
発売日:2025年10月23日(木)定 価:900円(税込)