FM802DJ 土井コマキさんの旅連載、第2弾がスタートしました!今回の旅先は台湾、4月に訪れた5泊6日のかわいい、おいしい、楽しい旅のようすをお届け。
vol.3では、高雄市街地から北へ約10キロの場所にある左營エリアへ。「龍から入って虎から出る」で有名な龍虎塔の近辺をご紹介します。
ここは、vol.2で紹介したコーヒースタンド[Liang Liang涼倆商行]から、徒歩15分程の場所にある[果貿社區]という集合住宅。
まあるく弧を描いたフォルムがフォトジェニックで、建物好きに人気なのだとか。
よく見ると、各部屋のベランダが斜めに……!! これは強い日差しが屋内に入り込むのを防ぐ効果があるそうです。この集合住宅は、元々、軍人とその家族のために作られた団地で、今も退役軍人の方々が住んでいらっしゃるそうです。
とにかく巨大な団地。ドラッグストア、美容院、飲食店……などなど、生活に必要なお店は揃っているそうで、まるで小さな町ですよね。
人気の朝ごはん屋さん[寬來順]で台湾っぽい朝ごはんをいただきました。
ジェイミーさん(詳しくは、vol.2をチェック )にお薦めを選んでもらったら、蛋餅(クレープ)、大根餅、肉まん、そして豆乳。
「台湾っぽいと言えば、鹹豆漿(シェンドウジャン)じゃないの?」って聞くと、「台湾ではお年寄りしか食べないよ」とのこと。日本では、おしゃれな鹹豆漿やさんに、おしゃれした若い女の子たちが行列を作ってるよって言ったら、逆に驚かれました。
団地の中には、朝市も立ちます。私、台湾の朝市が大好きなんです。夜市とはまた違うエネルギーに満ちていて、見て歩いているだけで、本当に飽きない。果物を買ってホテルで食べることもあります。団子なんかを買って歩きながら食べるのも楽しい。そしてかなりの高確率で下着と肉が隣に売ってる気がします(土井調べ)。
台湾には、昔の軍人村「眷村」があちらこちらにあって、その特別な意味を持つエリアを、歴史に向き合いながらデザインし直して残していこうという意識が高く、ジェイミーさんのキッチンアトリエも、そんな一角にあります。
眷村には日本統治時代の建物が利用されていたこともあって、日本式の家屋がたくさんあるそうです。
こちらは、ジェイミーさんお薦めのホステル「軍旅舎GOONNIGHT」。泊まってみたいなぁ。と思いますが、本当にしょっちゅう「日本統治時代の」という文言を見聞きして、素通りできない胸の痛みをチクッと感じます。
ところ変わって、こちらは鼓山フェリー乗り場。
ここからフェリーで10分程で、旗津半島に渡れます。このつかの間の乗船が私はとても好き。そもそも海外旅行中なんですけど、さらに冒険感というか、旅情が高まるのです。初めて乗ったのは10年ほど前、初台湾旅で夕方の通勤時刻に重なったんですが、原付バイクの大群がそのままに乗り込んできて、驚愕したのを覚えています。それもめっちゃ面白い体験でした。
「旗津社会開創基地:大港CC」では、人力三輪車に乗って、案内してもらえるんだって。
元海軍の技師寮だった場所を中山大学のプロジェクトとして再開発されました。
さまざまな技術を持つ地元のクリエーターのアトリエショップが入居しています。昔の建物の中に、さらに昔の建物を建ててる!カフェです。
この日は、取り組みの説明会が開催されていました。2023年には日本のグッドデザイン賞も受賞!
すてきなアトリエキッチン。
木造の造船技術を保存したり、漁村だった歴史と文化を保存したり、さらに地域コミュニティの活性化を目的として、いろんな取り組みが行われています。
編み物のワークショップなども開催されています(予約制)。
左營から、移動して、高雄銀座周辺へ。
ここは商店街、市場がリノベーションされててユニークでした。若い世代が台北に出ていかなくても、高雄でお商売をして暮らしていけるように街づくりが進んでいます。vol.2で紹介した「銀座聚場」のチームが積極的に街づくりに関わっているそうです。商店街に小さなかわいいお店がちらほらあります。
昔からお商売をしている方と若者がお互いに理解し合いながら、一緒に市場を盛り上げているそう。
ある店舗では、昼は親、夜は子がそれぞれ別のお店を営業している、なんてことも。私は何も知らずに散策していて迷い込んだので、一番人がいない時間に行ってしまったのが、残念!
さて、未来的な路面電車が、映画のセットかと思うようなノスタルジックな建物の横をゆっくり静かに走っていく。
高雄で有名な建物[高雄流行音樂中心(高雄ポップミュージックセンター)]の目の前にある、雲に届きそうな大きな陸橋を渡ってみたら、なんとライトレールの駅だったので驚きました。
どの駅も、駅とは思えないシンプルなデザインですてき! そして、車両は駅での停車中に充電しているんだって。だから電線が不要だそうです。
古いものと新しいものが同居していて、港が近く、ゆったりとしたムードに包まれていて、高雄は本当にすてき。
体の中の空気が入れ替わる気がする。高雄港と街の中を繋ぐライトレールがその最たるものかと。次に高雄に行ったら、このライトレールで気まぐれに散策してみたい。線路沿いが緑豊かなのも好きな理由のひとつです。
次回は最終回。グルメの話です!!
FM802 DJ 土井コマキ
奈良生まれ。 2000年1月に、FM802「Around the MARK’E SONIC STYLE」のアシスタントDJとしてキャリアを本格スタート。その他、VJ、MC、書き物、イベント企画など、徒然なるままに「断らない」をモットーに、音楽を真ん中において活動中。2004年4月放送ビンタンガーデン「10年目の復活・春一番」で、日本民間放送連盟賞 近畿地区 エンターテインメント番組部門 優秀賞を受賞。最近のマイブームはタイ。
- Instagram@doikomaki
※〈FM802DJ 土井コマキのかわいい旅へ 台湾編〉は、Peachで行ってきました。
毎週火曜更新!次回(最終回)VOL.4は、6/25(火)17:00公開予定です。お楽しみに!