vol2かわいい旅台湾編_HE

FM802DJ 土井コマキさんの旅連載、第2弾がスタートしました!今回の旅先は台湾、4月に訪れた5泊6日のかわいい、おいしい、楽しい旅のようすをお届け。

今回は、予告通り、高雄エリアのカフェを3軒ご紹介します。

まずは、高雄港近くにある[海辺的卡夫卡]。[高雄流行音樂中心(KAOHSIUNG MUSIC CENTER)]というポップミュージック専用コンサートホールも備えた音楽センターの1階にあります。台北の学生街にあった店舗では、かつて星野源がライブをしたということで、ファンにとっては聖地だったとか?こちらのお店は、その新天地とも言えます。


店名の「海辺的卡夫卡」は、「海辺のカフカ」。そうです、村上春樹の作品名に由来しています。本当に海辺に到達したんですね。カラスのイラストもグーです。


奥にドラムセットがありますが、音楽スペースでもあるんですよね。2024年1月1日に石川県・能登半島地震が起きた時、日本でも有名なFire EX.という高雄出身のバンドの呼びかけで、いち早く被災地支援のチャリティライブを開催してくれたお店なんです。そんなこともあって、コーヒー代だけでも返したくて絶対来たかったんです。


オーナーが1976というバンドで、海辺的卡夫卡というレーベルも運営しています。なのでバンドグッズも並んでました。


vol.1ではレコード棚でしたが、ここは本棚です!他人の本棚は宇宙です。


やはり春樹本がずらり。伊坂幸太郎や太宰も。雑誌もたくさん揃っていて、属性がわかって面白いです。


なんてことをしていたらラテの泡が…(放置しててすみませんでした、汗)。


お店は、まさにKafka by the Sea!海の目の前なんです。ちなみに店内のBGMは韓国のHYUKO。台湾の港のそばにある村上春樹の本の名前のカフェで、韓国のバンドの曲を聴きながら、アイスラテを飲む平日夕方。不思議な気持ちになりました。


この旅で一番ときめいたドリンクがこちら。本当においしくて、高雄に行ったら絶対また飲みたいです。何味だと思いますか?これ“檸檬美式plus”というメニュー。台湾ではコンビニなどでもシシリーコーヒーという名前のレモンスカッシュでアイスコーヒーを割ったようなドリンクがあるのですが、ここのコーヒースタンドの“檸檬美式plus”は、ちょっと違います。近くの農家で採れたレモンから作った自家製のレモンジュースとエスプレッソコーヒーを混ぜているんですが、クリーミーな泡がまろやかで、甘酸っぱくて、でもコーヒーのコクもあって、一言で言うと暑い日の午後にぴったりです。


このドリンクを飲めるのが、[Liang Liang涼倆商行]というコーヒースタンドです。連れて行ってくれたのは、パティシエのジェイミーさん(右)と店長さん(左)。このカウンターと、中に小さなテーブルがひとつ、中庭に屋外の数席がある、ささやかでかわいいお店です。テイクアウトがいいかも。仲間の小さなサークルの中で大切にされている居場所なんだって。でもコラムで紹介していいよって言ってくれました。

おそらくみなさん台北から高雄に行く時は、高速鉄道で左營駅で在来線に乗り換えるはず。その左營にあります。「龍から入って虎から出る」で有名な龍虎塔から徒歩10分ですから、ぜひセットで!どうぞ、お一人で営業している小さなお店だと理解して、お立ち寄りくださいね。


ワンコが寝転んでお出迎え。別のお客さんが来たら、めちゃくちゃ元気について回っていたので、ジェイミーさんが好かれていないか(笑)来ても当然すぎる存在なのか(笑)どっちかだと推定。ちなみに、名前はLiang Liangちゃんではないそうです。そうなの?!


お店の通路を抜けると中庭のかわいらしい屋外席があります。左手奥の部屋は予約制のアロママッサージスペースみたい。


無造作に置かれた日常使いの物たちが、いちいちかわいくて気になります。台湾ファンにはおなじみの電鍋も、レトロなかき氷機も、トルソーが着ているワンピースも。


3軒目は、こんなノスタルジックなムードが残っている商店街の中にあります。かつては栄えていたんだろうなぁ。だって名前が「高雄銀座」ですから。1936年、日本統治時代に建てられ、第2次世界大戦に一度は消失したものの、1960年台には日本のアーケードを参考に再建して、大人気のショッピングモールになったんだそう。港町ですから、海外からの最先端のイケてるものが集まったんでしょうね。


予約していなかったのですが、閉店間際、運よく2階に入ることができました!ロマンティック![銀座聚場House of Takao Ginza]という宿の1,2階にある[銀座珈琲]。みんな写真を撮りに行く、赤と青の柱と天井のステンドガラスが美しい美麗島駅からは地下鉄で2駅です。予約サイトは日本語にも対応しているので予約がおすすめです。


アイアン萌え&コンクリート萌えです。ひんやりと重量ある感じに重ねた年月を妄想します。


全体的に少し照明は落とし気味で、影という影が、シルエットが美しい。写真奥はトイレです。


トイレの前のスペースに、さりげなく本が並べてあり、座って読めるようにベンチもありました。ここは少し明るめで、タイルもピカピカ。清潔感が溢れています。この感じいいですよね。宿の1,2階だと書きましたが、宿もきっと懐かしさと新しさがちょうどいい塩梅に混在していて、居心地良いんだろうなぁと想像します。いつか泊まってみたいですが、基本的にソロ活の私に、毎日8人までの1組限定1棟貸しはハードルが高い。旅友が欲しい。


かわいいお山の形のパウンドケーキ、私の好みの硬めプリン、アイスラテ、ホットラテは冬瓜の砂糖入り。これがこの地元ならではのお砂糖なのだとか。ちなみに、TAIKINGやHomecomingsなど日本のアーティストがずっとかかってました。選曲させてほしい。

さて、この高雄銀座周辺や、左營に面白い街並みがあったので、次回はそのお話を。

著者

FM802 DJ 土井コマキ

奈良生まれ。 2000年1月に、FM802「Around the MARK’E SONIC STYLE」のアシスタントDJとしてキャリアを本格スタート。その他、VJ、MC、書き物、イベント企画など、徒然なるままに「断らない」をモットーに、音楽を真ん中において活動中。2004年4月放送ビンタンガーデン「10年目の復活・春一番」で、日本民間放送連盟賞 近畿地区 エンターテインメント番組部門 優秀賞を受賞。最近のマイブームはタイ。

  • Instagram
    @doikomaki

※〈FM802DJ 土井コマキのかわいい旅へ 台湾編〉は、Peachで行ってきました。
毎週火曜更新!次回VOL.3は、6/18(火)17:00公開予定です。

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