余さんが、映画でハマった意外なもの...。
数々の名作でスクリーンを飾ってきた演技派女優・余 貴美子さん。
ザ・女優な佇まいを勝手に想像し、
やや緊張しながら取材現場に訪れたところ、
現場で使っていた台本や資料を、参考のためにと持参してくださったうえ、
映画の撮影風景のスナップを「もしよかったら...」と見せてくれたりと
やさしい心遣いをたっぷりといただき、現場もリラックスムードに。
そのおかげで、映画の裏話もいろいろと入手!
ここではそんなエピソードをご紹介したいと思います。

余貴美子さんが、キーパーソンとなる母親役で出演している
映画『食堂かたつむり』は、主人公の倫子が母・ルリコの暮らす田舎に戻り、
小さな食堂をオープンさせる物語。
ルリコは、田舎町で常連客ばかりの
スナック"アムール"を経営するやり手(!?)ママ。
東京から戻ってきた娘にはキツ〜い言葉を投げかける一方、
ペットの愛豚・エルメスのエサには、わざわざ無農薬の天然酵母パンを
お取り寄せしてあげるほど甘やかしまくっている、ちょっと変わり者。
そんなわけで、ルリコの登場シーンには、ほぼ必ず一緒に出てくるのが
この豚のエルメスちゃん。
「娘との交流より、よっぽど豚のエルメスとの交流のほうが大変だった!」
と余さん。

実は、豚はとってもナイーブで繊細な動物。ちょっとの移動でも
「ブヒー!」と悲鳴をあげて、撮影はとにかく大変だったそう。
「豚は本来、人にもなつかないし、とっても臆病なんですよ。
エルメスと2階のベランダで撮影をするというシーンがあって、
それは本当に大変でした。豚は高いところにいることがないから、
怖がっちゃって、怖がっちゃって。
女性の悲鳴のような声で鳴くからすごくかわいそうなのよね。
逆に、バギーに乗せて走ってあげると喜ぶの(笑)。
乗り物が好きなのかな? ブヒブヒ鳴いて、すごく楽しそうだったから
私も、一生懸命バギーをくるくる走らせていましたね。
つまり、私の撮影は常に豚中心に現場がまわっていた感じです(笑)」
今回の撮影で、たっぷり豚ちゃんと時間を過ごし、余さんは
すっかり豚好きになったのだそう。
「豚のグッズをいろいろ集めるようになっちゃって。今、ハマってます。
最近は、IDEE(イデー)で、自然死した子豚から型をとったっていう
豚の貯金箱をみつけて買いましたね。金と銀の2色あります。
豚はたくさん子供を産むから"生み出す"という意味で
すごく縁起のいいものとされていますよね。
ほかにも、ドラマの現場でもプレゼントに豚グッズをいただいたりして。
もう、すっかり豚好きということになってしまいました(笑)」

ちなみにこの映画でエルメスを演じた豚は、
人気テレビ番組『めちゃ×2イケてるッ!』などでもおなじみの
子豚の幸子のお母さんなのだとか。現場では、一匹だと寂しがるために
エルメスの撮影がある日は、子どもの幸子と、さらに幸子と一緒に育った
子ヤギも現場に同伴していたそう。
余さんいわく
「いつも動物がたくさんいる現場で、すごく楽しかったですよ〜!」
確かに、そのにぎやかな楽しさは映画からひしひしと伝わります。
撮影/加藤新作 取材/梅原加奈
失恋のショックで声が出なくなってしまった倫子(柴咲コウ)は自由奔放な母の暮らす田舎へ戻り、1日1組限定の小さな食堂を開くことにする。やがて、倫子の食堂で食事をすると願いが叶うという噂が広まっていき…。
監督/富永まい
原作/小川 糸
出演/柴咲コウ
余 貴美子ほか
公開劇場/TOHOシネマズ
梅田、TOHOシネマズ二条
OSシネマズミント神戸ほか
『食堂かたつむり』
公式サイト
http://katatsumuri-movie.jp
よ きみこ◇神奈川県出まれ。'88年『噛む女』で本格的映画デビュー。その後『学校?』、『あ、春』など数々の作品に参加。今年の公開待機作に『孤高のメス』、『悪人』がある。











